ペンギンラッシュをお聴きする前から女性メンバーの望世さんと真結さんのお顔だけは承知しておりまた。
STAR☆EYESとMr.Kenny’s、名古屋ではお馴染みのジャズのライブハウスで。
オーダーをお願いする程度で会話らしい言葉のやり取りはなかったが、某バンドのライブでたまたま望世さんとご一緒となり、いろいろお話をさせていただいたときにバンドのことをお聞きした。
いただいたCDをあまり期待をせず(シツレイ)、帰りの道すがらお聴きすると、「ちょ、ちょ、チョレイ!」(超イイ!)
その衝撃度は椎名林檎さんの「無罪モラトリアム」に匹敵するヘビー級だった。
メロディに日本語を乗せる譜割りと言葉の選択が絶妙で、メロディが言葉のエッジを引き立たせ、言葉がメロディラインの魅力を引き出す。
望世さんの声とも相まって、無双のシナジーを感じる。
そしてその言葉はデジタル表示だったりインクの匂いがしたり巧みだ。
ニューアルバム「七情舞」も一足早く音源を聴かせていただいたところ、意識しての事だろう、2枚のアルバムを通してタイトルが歌詞に出てくる曲はない。
「雨情」で「雨」という単語が、「青い鳥」で「青い」という形容詞が出てくるだけ。
SNSを皮肉った「installation」ではインスタとかSNSといった直接的なワードを使わずスマートに表現しているし、「マタドール」では何故このタイトルにしたのか想像力を掻き立てられる。
「Nib」や「Dolk」など意味不明(私だけ?)なタイトルがあれば「奈落」や「契約」など意味深なタイトルも。
どの曲も一筋縄では聴けない。
ビジュアル的にも女性2人に目が行ってしまうが、グルービーなサウンドの肝は男性陣のリズム隊。
お二人とも相当な手練れで、分厚く造形美に溢れるリズムは南極の氷のよう。
この氷がなければペンギンは生きてはいけない。
アメリカの大統領が到着したらしい。
日本の総理大臣並んだときは是非この曲を。
「地獄の沙汰もあなた次第 そんな行使はさせないわ」