2019.7.18 伏見ライオンシアター
河野祐亮(piano) 座小田諒一(contrabass) 木下晋之介(drums)
ミュージシャンにとって移動も仕事のうちである。
公共交通機関も止まる大雨の中、東京から車での移動でお疲れだろうが、到着してすぐリハ、そしてライブ本番。
2年前にも刈谷でのイベントで同じような光景を見た。
MCで「大雨の中お越し下さりありがとうございます」とあったがその逆である。
仕事とは言え大雨の中を東京からありがとうございます。
もちろんライブでは疲れている様子は微塵も見せない。
クラウドファンディングで資金を募り、NYのジャズシーンを牽引するWalter Smith Ⅲ(ts)とWarren Wolf(vib)をゲストに迎え、NYブルックリンでのレコーディング、NYの真冬を描いたジャケット。
NYに拘りぬいて2017年8月にリリースされた『Be with us』。
初回プレスの2000枚を売り切り、再プレスをされたそうだ。
Jポップのヒットとはケタが2つか3つ違うが、そんなの関係ない。
ジャズのアルバムとしては祝杯ものだ。
素晴らしい。
ひとたび音を出せばジャズでありながらヒップホップ、ゴスペル、ロック、様々な要素を感じる。
そういえば3年前に初めて河野さんをお聴きしたとき、キャップのツバを後ろに回していて、第一印象はチャラいヒップホップの兄ちゃんだった。
でも数小節聴いただけで引き込まれた。
NYの最前線のジャズシーンに影響は受けているがモノマネではない。
ほとばしる感情がメロディとなり複雑なリズムを刻みグルーヴする。
絶対にこの3人でしか成立しないNYの音がここにある。
純粋なクールさはヒップホップやロックを好む方にもオススメである。
ジャズというジャンル分けだけで聴かないのはもったいない。
新曲の披露もあり、年明けにもここでリリースライブがあるらしい。
気になられた方もそうでない方も是非。
その前に10/19新栄アドリアーナに河野さんだけ来られるとのこと。
そのときライオンシアターの稲垣店長がドラムを叩くとか叩かないとか、うやむやな感じではぐらかされたが、とりあえず楽しみにしていよう。
翌日は朝から東京で予定が入っているとのことで、ライブ終了後ゆっくりする間もなく夜走りで戻られた。
お疲れ様です。
雨は小降りになっていた。