2019.9.23 STAR☆EYES 安ヵ川大樹 (b) 西山瞳 (p) maiko (vln)
スターアイズに置いてあった JAZZ LIFE 9月号のページをめくっていたら、ECM設立50周年のコーナーに目が止まった。
50周年を記念して、50年の間にリリースされてきた1,500以上もの作品の中から厳選された名盤50作品をUHQ-CDでリリースされたそうだ。
「静寂の次に美しい音」創設者、マンフレート・アイヒャーの哲学が、すべてのアルバムの全楽曲からジャケットデザインの隅々に至るまで浸透されている。
5月29日にリリースされた『The Tree Of Life』。
8月10日にここでお聴きした parallax のライブで西山さんのサインをいただき、9月14日の奈良ろくさろんでの安ヵ川社長と西山さんのDUOで社長のサインをいただき、待ち焦がれた3人揃い踏みの今日のライブでmaikoさんのサインをいただいてコンプリートし、奈良で売り切れだった社長と高田ひろ子さん(p)とのDUOアルバム「Be Still My Soul」もゲット。
安ヵ川さんを社長と呼ばさせていただいているのは、D-musica (ダイキムジカ) というレーベルの社長だから。
そしてそのレーベルの第一弾が高田ひろ子ピアノトリオの『FOR A NEW DAY』。
リリース日は2009年4月1日。
会社設立は2008年だが、初リリースからは10周年の節目の年。
哲学、熱意、音作り、デザインなど、どれもが世界的なレーベルであるECMに引けを取らないほど素晴らしい。
ジャケットをクリック (タッチ) すれば試聴もできるので、是非。
久しぶりに『FOR A NEW DAY』の高田さんのMIXINGについての文章を読んだ。
高田さんらしい気っ風がいい男前な書きっぷりである。
読まれた方はどんな音なのか興味が湧くはずだ。
そして、1曲目 Kaori のタッチに魅了されるはずだ。
何せ猫ジャズが初めて招聘させていただいたピアニストなのだから。
ライブはアイヒャーの言う静寂よりも美しかった。
社長曰く「涙腺崩壊」の旋律が津波の如く押し寄せ、かと思えば、アイルランドの丘を超え遥か遠くから鳴り響てくる社長のベースソロはゲイリー・ムーアのギターソロより慟哭し、静寂だけではなく、喜びや悲しみ、怒りの中にも美しさは内在されている。
C・ジャム・ブルースにブルースの形式とコード進行をきっちり当てはめバッハでアレンジされた西山さんの技の中にも美しさは存在するし、クリスチャン・マクブライトの「Fat Bach and Green」と一緒にしないでほしいと言った言葉は気高く美しかった。
maikoさんは良い充電期間を過ごされたのだろう。
ライブが楽しくて仕方ない気持ちがライブ中もライブが終わった後も伝わってきて、テーブルを回ってひとりずつご挨拶されている姿は美しかった。
何よりジャズ界きっての弓の名手である社長との掛け合いには心底陶酔した。
先日『The Tree Of Life 』が正式にユニット名になったということは、今後も活動を続けていくという決意表明にも受け取れ、次回のライブツアーや次回作への期待も高まる。
奈良ろくさろんにて、DUOアルバム『El Cant Dels Ocells』と『Down By The Salley Garden』もオススメやで~の図。