2019.11.4 蕨 Our Delight
平光味噌煮込広太郎 (pf,org) 宮川鉄板ナポリタン純 (pf,org)
渡辺シロノワール翔太 (pf) 平手えびふりゃあ裕紀 (pf,tp)
人生、山あり谷あり。
そして事故渋滞も。
この先事故渋滞との情報が入ったので、巻き込まれる前に昼食を済ませることにした。
が、その先にも更に事故渋滞が発生し、開演時間に間に合うのか?くらいの状況。
車内で組み合わせや曲目の打ち合わせをしながら移動し、到着したのは開場時間の30分前。
マスター、純さんお待たせしました。
10時に藤が丘を出発して7時間の道のりだった。
リハは楽器の音を確かめる程度で、ほとんどなし。
「リハがない方が緊張感があっていい」と余裕の純さん。
道中でのメッセージのやり取りでも「なんとかなるっしょ、くれぐれもお気をつけて!」と純さんの言葉に焦る気持ちが和んだ。
音だけでなく味でも名古屋に親しんでいただければと「小倉トーストラングドシャ」をドリンクに付けさせていただいた。
セットリスト
グランドピアノ=GP アップライトピアノ=AP ハモンドオルガンB3=HO
1st
・I LOVE YOU GP平手、AP翔太、HO平光
・Evans GP平手、AP宮川
・Smile GP翔太、AP宮川
・East Of the Sun GP翔太、AP平光
2nd
・Come Rain or Come Shine GP宮川、AP平光
・MGM GP平光 AP平手
・Milestones GP平手 AP翔太
・Without a Song GP平手 AP翔太 HO宮川
アンコール
・STRAIGT, NO CHASER GP翔太 AP平光 HO宮川 TP平手
・One and Only Love 平光~Over the Rainbow平手~For All We Know宮川~Take Someone in Love翔太
まずは名古屋からの3人で挨拶代わりのスタンダード。
ビンテージハモンドオルガンB3とレスリースピーカーは見た目も音もさすがの存在感で、ピアノ2台とのバランスもGOOD!
平光さんはビンテージハモンドオルガンA100を所有するオルガニストでもある。
そしてこの日を誰よりも楽しみにしていたであろう純さんと、同じ師匠からジャズを叩き込まれた弟分の平手さんとのDUO。
平手さんのオリジナルは ビル・エヴァンス をイメージしたナンバー。
兄弟子が弟分を盛り上げる。
続いて純さんと翔太さんの同級生DUO。
名古屋で切磋琢磨したふたりが翔太さんアレンジの Smile で当時の思い出をにこやかに語り合っている。
1st のラストは先日名古屋ブルーノートでの素晴らしいライブを披露されたケニー・バロンから1曲やろうということになり、平光さんと翔太さん共にお気に入りのスタン・ゲッツの最後のアルバムより、熱いDUO。
2nd のスタートはこのライブに至るまでや今日の道中を象徴するナンバー。
邦題は「降っても晴れても」。
どんなときでも大丈夫と思わせてくれる平光さんと純さんの存在は頼もしい。
一番の若手ながら先輩達と同等に渡り合う平手さんが持ってきたマルグリュー・ミラーの「PNJ」。
だったらこれをやろうよ最年長の平光さん。
平光さんのオリジナルでマルグリュー・ミラーに捧げたナンバー。
曲紹介でちょろっと出た名古屋弁から始まった名古屋弁講座には腹を抱えた。
翌日は都内でライブをされる翔太さんと平手さん。
翔太さんは年明けにニューアルバムのリリースツアーを控え、平手さんも新作の準備は着々と進んでいる様子。
これからも首都圏でのライブが増えていくであろうふたり。
この夜のDUOにも、近い将来に日本のジャズを牽引する存在となるであろう予感が漂う。
2ndのラストで初っぱなの「I Love You」以来、久々にハモンドオルガンの出番。
このところライブではピアノを弾く機会がすっかり減って、専らオルガニストという純さんの深みのある太い音に軽快なピアノが重なり、誰しも自然に体が揺れる。
アンコールでは平手さんがvol.1で封印していたトランペットで登場し、メンバー勢揃いのスペシャルステージ。
結果としてリハをやらなかったのが良かったのかもしれない。
ぶっつけ本番が生んだスリリングな夜にモンクはふさわしい。
この場所でこの4人でしか成しえないライブ。
奇跡と言う言葉を使ってもいいだろう。
ダブルアンコールはしっとりとバラードのメドレー。
アップライトとグランドを交互に弾いて、バトンを渡すように途切れることなく繋がって行く。
打ち上げでの話題も、もちろん名古屋。
しかもディープ。
このメンバーで飲む機会も早々ない。
帰宅組の私と平光さんを除いて、場所を変えて飲み直すようだ。
vol.3では手羽先で乾杯しよう。