2020.1.5 奈良ろくさろん 高田ひろ子(pf) 安ヵ川大樹(b)
奈良公園の南側、文化の香りが匂い立つ高畑エリア。
お店近くの駐車場は混雑しており、ちょっと離れたところに車を停めてろくさろんに着くと1階はすでに満席で2階へ案内していただいた。
席に座ると、1階のお客さんの話す声が隣で喋っているくらいによく響いている。
演奏が始まればピアノの細かなタッチやアルコの微妙な表情がクリアに読み取れる。
ろくさろんの2階は特等席。
数年前にクリスチャンになられた安ヵ川さん。
以前、その理由をお聞きしたときに何となくはぐらかされたが、言葉ではなく曲や音にその理由が伺える。
滔々と流れる「The Tree of Life」。
http://www.d-musica.co.jp/listen/DNCD-20/03.wav
干ばつの大地に用水路を拓き、用水路が恵みと平和を運ぶ。
中村医師の灌漑事業と聖書の詩編1章1節から3節のイメージから生まれた曲。
慈愛に溢れた演奏。
一大プロジェクトに取り組んでおられる高田さん。
チェコ出身の小説家ミラン・クンデラの「存在の耐えられない軽さ」をモチーフにアルバムの制作をされるとのこと。
10曲くらい書かれた中からの1曲。
ラストに近い野ウサギが出てくる悲しいシーン。
てか、読んでいないので情景はさっぱりわからないが、ただ美しいだけではなく生きることの重さや儚さが織り込まれているよう。
そしてその美しさは途方もない。
クンデラはご存命で、御年90歳。
フランスに亡命してフランス語で執筆しているが、1ヵ月ほど前にチェコから戻ってきていいという通知が届いたそうだ。
CDが完成してクンデラに聴いていただけたらデラスゴイ。
その前に小説を読んでおかねば。
以前は奈良でのライブがほとんどなかった安ヵ川さんを定期的に呼んでくださる医師でありサックスプレーヤーの三馬先生。
1月1日がお誕生日ということで5段重ねのバースデーケーキ。
これからもよろしくお願い致します。
こちらも医師でありベーシストの原田先生。
ライブ後に恒例のプチレッスン。
機会がありましたらライブでお聴きしたいです。
こんなピカピカな鉄板で焼くお好み焼き、美味いに決まってる。
トンペイ焼きもオススメ。
陽を浴びる赤い紫陽花と雨に濡れる青い紫陽花。
http://www.d-musica.co.jp/listen/DNCD-20/02.mp3
http://www.d-musica.co.jp/listen/01foranewday/02_sample.wav
高田さんのオリジナルが、奈良の深い谷で、はっとする鮮やかさで咲く。
枯れた心に光と水を与えてくれる。