necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

藤川幸恵 TRIO

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 2020.3.20 Mr.Kenny's  藤川幸恵 (pf) 坂井美保 (b) 木村紘(ds)

 

藤川幸恵トリオ、名古屋初ライブ。

「大阪Subで誕生してもう5年ほどになるトリオです。藤川さんの奇抜で美しいオリジナル曲、アレンジを中心に演奏します。他にはないと断言できるサウンドです。」

紘さんのお言葉通り、オリジナルもスタンダードのアレンジもクセが強い。

モンクやミンガスのように好き嫌いが分かれるかも知れないが、その代わりにひとたび好きになればヤミツキになる。

私もそのひとり。

 

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名古屋では、ほぼほぼ無名のトリオ。

私の企画を信頼あるいは忖度して来ていただいた方には心よりの感謝を申し上げるが、それ以外の方はどうして足を運んでいただいたのか気になってお聞きした。

 

金沢のホテルのコンサートで黒人ボーカルのバックで弾いていた藤川さんのピアノに殺られて石川県からわざわざ来ていただいた初ケニーズの方。

大阪にも聴きに行かれたことがあるそうで、かなりの中毒患者。

 

QUIN' KRANTZ を聴いて、こんな凄いドラマーがいるんだと紘さん目当てで来られた方。

QUIN' KRANTZ のドラムとは全然違うけど、めちゃめちゃ楽しいと一番ノリノリで聴いていただいた。

 

誰が目当てということはないが、ビビッときて豊橋から来られた方。

「先日、ハァーミット・ドルフィンに居られましたよね。」と聞かれた。

井上銘さんのカルテットを私の真正面で聴いておられたらしい。

まったく気づかず失礼しました。

もしかして私のブログを読まれてお越しくださったのかな。

 

お客様もみなさんクセが強かった。

 

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フリーキーだが幾何学的なオリジナルは、どうしてあんなことを言ったのやろうと後悔して部屋の隅っこで三角座りをしている情景や、心臓の痛みを感じて死ぬかもしれないと救急車を呼んだがすこぶる健康体で医者からう〇こ💩を見るような目で見られた時の一連の出来事など、テーマはユニーク。

アルバム『Aggregation』からも何曲か演奏されたが、折角の機会なのに手持ちがなかったとCDを持って来ておられず、相変わらず商売っ気なし。

 普通なら住所をお聞きして郵送するところ「アマゾンでも購入できます」だって。

やっぱり商売っ気なし。

 https://www.amazon.co.jp/Aggregation-%E8%97%A4%E5%B7%9D%E5%B9%B8%E6%81%B5/dp/B075LH3WL8/ref=ntt_mus_dp_dpt_1

 

youtu.be

 

2012年、ユッコ・ミラーとのコルトレーンの『Impressions』。

打楽器の如くガンガン叩く硬質なピアノで、ふたりともぶっ飛んでいる。

ユッコのファンも取り込めないかと告知でユッコとの動画を使うのを提案したところ「ユッコとは関係ないライブだし、プレースタイルも今と全然違うので告知で使わないでほしい。」と藤川さん。

今度、関西でユッコとの共演があれば伺いたいと思う。

 

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もっともっと多くの方に聴いていただきたいトリオ。

また名古屋にお呼びしたい。

 

www.nagoya-bluenote.com

 

 名古屋へは度々来られている紘さん。

4月25日には QUIN' KRANTZ の 2ndアルバムのリリースライブが名古屋ブルーノートであるので是非。

 

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翌日、ジャズ茶房青猫に寄ると、坂井さんのベースを大絶賛するマスターから「藤川さんのライブどうだった?」と気に掛けていただいた。

「既存のジャズのその先を行く素晴らしいライブだった。」とお伝えした。