2020.6.20 センチュリーシネマ
実は映画館の換気はとてもいい。
新型コロナウイルスの以前からインフルエンザの感染対策として細かい規定が都道府県の条例で定められているということだ。
密閉空間で怖いと思っておられる方は是非お読みいただきたい。
そして、安心して映画館に足をお運びいただきたい。
ソーシャルディスタンスや消毒もバッチリである。
有限会社アップリンク取締役社長 浅井隆氏の文章だが、先日の元従業員からパワーハラスメントで訴えられたという報道にはガッカリした。
アップリンクでは上映されないが、是非この作品を鑑賞して欲しいものだ。
映画の撮影現場もヤクザみたいに〇〇組とか言って、ちょっと前まではパワハラが横行していたように感じる。
もちろん当時はパワハラという言葉さえなかったが。
そんな中、全身からとてつもないやさしさがにじみ出ている大林宣彦監督の存在は特別だった。
おそらく秘めた厳しさはあったのだろうが、暴言や威嚇などとは無縁の存在である。
数々の名作を残され、今年の4月に天に召された。
大林監督と言えば、自らの故郷を舞台とした尾道三部作は世代的に鉄板である。
そこから西へ、同じ広島県の港町、迫田監督の故郷である呉がこの映画の舞台。
パンフレットをめくると「不器用に生きるアナタへのメッセージ。ー 間違ったって、いいじゃない。不器用に生きたっていいじゃない。」とあった。
フィリピン人と日本人とのハーフで「ガイジン」と言っていじめられている岸本正哉、クラスの中では浮いた存在で誰にも相手にされないDJカヤマこと香山涼太、ある秘密を持つ図書室司書の山崎祥子、生きるのに不器用な3人が織りなす色は決して鮮やかではない。
でも不器用だからこそ、ほっこりするし、笑顔で泣ける。
2015.6.21 大須シアターカフェ にて
大須シアターカフェでの『父の愛人』の上映会で「この映画を必要としてくれる人がまだいると思うのでそういう方に観ていただきたい」と仰っわれた迫田監督。
「何かを必要としている人に何かを届ける」
それが迫田監督の映画作りではなかろうか。
いろいろな要素を盛り込みながら最後はどう着地させるのか。
校長の言葉が内村航平選手に匹敵する見事な着地を決めた。
その言葉にあった「大切な人」の誕生日。
最初は蟹座ということで同じ星座だと思って観ていたら、なんと7月19日とは。
私の誕生日と同じではないか。。。
一緒に祝ってもらっている気分になり、マスクが鼻水でぐしょぐしょになった。
迫田監督、ありがとうございます。
監督の人を見る優しい眼差しは、大林監督のそれと重なる。
愛知での上映はセンチュリーシネマにて 7月2日 (木) まで。
この映画を必要としている人はまだまだたくさんいるはずだ。
映画のホームページで最近の香山涼太役の坂本いろはさんのお姿を見たが、撮影は1年前と言えスクリーンの中とはまったく別人だった。
オーディションで監督たちに「いろはに夢中」と言わしめた存在はテレビに出てくる大人のような天才子役の演技ではなく、涼太の感情がストレートに伝わってきた。
また迫田作品にご出演を願いたい。
その時はもちろん女性の役で。
ウサギバニーボーイ+kneeeeee+オカダノリコ の『予感』。
この曲が流れるエンドロールで、「クラウドファンディング ご支援いただいた方々」の中に自分の名前が見つけられなかった。
後でパンフレットを見たらしっかりと掲載されていたので、次回はこの映画に少しでも関われたことをスクリーンで確認したい。
『父の愛人』は2回足を運んだが、この作品はあと2回は足を運びたい。
たとえ「届かなくても行く」。