necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

鈴木真明地&鈴木風雅 Quintet  ~HAYATO FES~

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2020.7.25 Mr.Kenny's 

鈴木真明地 (as,td) 鈴木風雅 (tp) 伊藤天音 (pf) 串原光星 (b) 山崎隼 (ds)

 

日本でも連日報道されていた、黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官に首を圧迫され、死に至らしめられた事件。

彼の死を悼み『Work Song』で始まった。

もともとはインストゥルメンタルで、人種差別を嘆くような歌詞は後でついた。

ナット・アダレイが作曲して兄のキャノンボール・アダレイとヒットさせたが、このクインテットもマーチ&フーガの兄弟がリーダーである。

明和高校音楽科2年生の真明地さんに東京で活躍されている兄の風雅さん。

先月ここケニーズで19歳のバースデーライブがあった隼さん。

それに名古屋音楽大学に通う天音さんと名古屋大学院生の串原さんといったメンバー。

平均年齢はなんと20歳を下回る。

 

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ジャズの中でもチャーリー・パーカーなどのビバップが好きだという真明地さん。

風雅さんとは兄弟だからこその息の合ったリズム感。

カッコ書きにある td はタップダンスのことで、サックスを吹きながらタップを踏むという荒業も披露してくれた。

私のようなビパップの音感のない者からすれば、このカルテットは色白の顔をして黒人の熱い血が流れているように感じる。

生粋のジャズメン達だ。

 

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2ndの1曲目に演奏されたご機嫌なナンバー『Jeannine』。

高校ではクラシックを学んでいる真明地さん。

音楽科では他にジャズをやっている人はいないそうだ。

ECM系ならクラシックとの接点もあるだろうけど、ビバップはクラスメイトとはなかなか話が合わないだろう。

 

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「僕の大尊敬するドラマーが遊びに来ているので」と隼さんに促されて登場されたのは可愛い男子。

椅子の高さを合わせると『 I Got Rhythm』が始まった。

軽快でビート感溢れるドラミングに抜群のリズムキープ力。

時折り余裕の笑顔も見せ、緊張の欠片どころか微塵さえ感じさせない。

何者?

西脇はるとさん、小学6年生。

なんと、10月にはケニーズでリーダーライブがあるそうだ。

ブログの掲載に関してはお父さんから許可をいただいた。

学校では友達と音楽の話は合わないそうだが、聞くまでもなかった。

高校でも小学校でもジャズ好きは孤独である。

 

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先駆者たちのほとばしるジャズへの情熱を肌の色を越えて受け継ぐ日本の若者たち。

黒人と白人が入り混じったようなコーヒーゼリー

トランプ大統領の再選はありませんように。

ジャズはブログも孤独である。

コーヒーゼリーのようにほろ苦い。