necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

BOY

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2021.3.13 シアターカフェ 藪下雷太監督 『吉祥寺ゴーゴー』『BOY』

 

記憶をなくした青年の前に現れた“恋人”と名乗る2人の女
彼に何が起こったのか? 本当の恋人は誰なのか? 一体何が真実なのか!?

3年間失踪し、記憶喪失となって見つかった佐藤晴人。医師の谷健吾が運転する車で、自分が発見された川べりに向かい佇んでみるが、何も思い出せない。
治療法のひとつとして、両親や兄、友人などが次々に晴人の元を訪れ、実際に体験したことを再現してみるものの、全く思い出せず、記憶の手がかりを掴めない。
その一方で、晴人の恋人だと名乗る広瀬翔子に対しては、記憶は戻らないものの好意を抱き始めていた。好きと告白をした海、初めてキスをした公園で、実際に思い出を再現する二人は、会えずにいた3年の月日など忘れるように、恋人としての時間を過ごしていく。
そこにある女性が訪ねてきて、「晴人は私の恋人でした」と告げる。混乱する晴人。
自分は一体何者なのか。本当の恋人は誰なのか。そして晴人は真実にたどり着けるのか…。

(公式サイトより)

 

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記憶をなくした青年が主人公なのだが、彼を取り巻く恋人、家族、友人、医師などの心理描写が物語の核となっていて、彼らの話から記憶をなくす前の春人の人物像が浮かびあがってくる。

記憶はこれまでの人生そのものと言えるが、それをなくしたとしても現在や先にも人生は存在して、大切なのは過去に必要とした人ではなく、今は誰を必要としているのかである。

インド人が数字のゼロを発見したから、ゼロからのやり直しということか。

ラストに向かっての展開には、登場人物の印象がアレッ?となり、アッと驚く為五郎。

その為五郎の時代からタイムスリップした短編『吉祥寺ゴーゴー』もラストの一捻りが効いて面白かった。

定休日を除いて3月21日まで上映されているので是非。

 

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藪下監督 (写真左) の師匠とも言える前田弘二監督の最新作『まともじゃないのは君も一緒』が3月19日よりミッドランドスクエアシネマ他で公開されるので続けて是非。

藪下監督もメイキングに参加されているとのこと。

シアターカフェでは4月3日より前田弘二監督特集として、過去作3作品の上映があるのでこちらも是非。

 

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『BOY』ではなく『DOCTOR』が主役ではないかと思えた医師の谷健吾役をされた松木大輔さん (写真右) が出演されている『BLUE/ブルー』が4月9日より伏見ミリオン座他で公開されるのでこれまた是非。

 

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松木さんはトレーナー役で出演されているそうだ。

 

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もうひとつ、原作者の大橋裕之さんの出身地である蒲郡市でオールロケされた『ゾッキ』が、3月26日より名演小劇場他で愛知県先行公開されるので、しつこく是非。

 

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全3巻シアターカフェに揃っているので、読んでから観た方が絶対に楽しめる。

 

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短編漫画なのだが、予告編でもこの話だなというのがわかり、ゾッキAとゾッキBから複数のエピソードを織り交ぜて構成されているとのこと。

独立したエピソードをどう繋げたのか興味津々である。

映画を観る前にシアターカフェへ、とどめの是非。