necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

Trio Zero『Energetic Zero』発売記念ライブ at 高龍寺

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 2021.3.26 北杜市 高龍寺   Trio Zero

橋本学(ds) 伊藤志宏(pf) 織原良次(fretlessbass)

 

橋本学Trio改め『Trio Zero』。

積み重なって大きくなるエネルギーではなく、小さい方向へ向かうに連れて高まっていくエネルギーを表現したネーミング。

このトリオを結成して15年でのファーストアルバム『Energetic Zero』リリースライブ第一弾。

ニ弾目以降はまだこれから弾を込めるところだが、暴発しないようお願いします。

当初は昨年の5月にレコーディングをする予定のところ、コロナ禍の影響で10月にずれ込み、3人が集まるのはそのレコーディング以来というレアさ加減は相変わらず。

関東圏以外の地域では目撃者が少ないことから、幻のトリオと言われているとかいないとか。

 

www.youtube.com

 

アルバム全9曲のうち志宏さんの手による『雪閃』の他は学さんのオリジナル。

結成して間もなくに手探りで書かれた『ブロッケンの妖怪』から、結成から13年目に「こういうドラムが叩きたかった」と書かれた『13years』まで、学さんの魅力が詰まった渾身のアルバムより全曲が披露された。

この名盤を幻のアルバムにしないよう、実物を手にして聴いていただきたい。

 

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釣鐘堂前庭でのライブの予定だったところ、強風の予報が出ていたため本堂でのライブとなったが、エレピではなくアップライトでお聴きできたのは私としては良かったし、やはりお経が良く響くような構造になっているのか、神々しい響きを感じた。

『1万年落下』や『Witch W→E』などの個性的なタイトルは小説や映画などからインスパイアされたもので、タイトルから頭の中にあるイメージを曲に彫り起こす。

それは、木の中から命を彫り起こす彫刻家の技と似ているようにも思える。

動物彫刻家である妹さん、はしもとみおさんの三重県いなべ市にあるご自宅兼工房にもお邪魔したことがあるが、学さんが移住された長野県富士見市と気候や風景など、どことなく似ているような気がする。

他にも、芸術家やミュージシャンをバックアップしようという環境も似ている。

 

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ライブの前に昼食をとったテンホウ富士見店。

自ら製麺してふるまわれたりもされている麺党の学さんが二足のわらじを履くお店。

長野県だけで33店舗を展開されていて、長野県民から熱烈に愛されているようだ。

 

 

tenhoo.jp

 

長野を訪れた際には是非。

 

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メニューの数がハンパなく、迷ったらヤバいと思い、一番最初に目についた豚バラ丼とラーメンセット(税込770円)を注文。

なるほど、待ちが出るほど人気なのも頷ける味。

道すがらジビエ料理の看板がいくつか目に付き、この辺りは肉料理についてうるさいのか、特に豚バラ丼の味付けは絶品だった。

 

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そこになんと、Trio Zero のCDも売っていて、「ヘイ、お待ち!」と、丼に入ったCDを差し出す学さんの写真も。

社長からのご配慮で置かさせていただいているそうで、既に社長と専務は購入済みとは、なんてアットホームな会社だ。

県内のレコード店でもいくつかのお店で取り扱ってもらっているそうで、中には長野県の特設コーナーを展開されいるお店もあったりして、都内の大型店舗で恐ろしい数のCDの中に埋もれるより、こちらの方が手に取ってもらえる可能性が高いように思える。

地域密着型ミュージシャンとして根ざされているなぁ。

 

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志宏さんの2足目のわらじはマスクの行商。

フンコロガッソという、イタリアンなネーミングのきもかわいいキャラクターは、アルバムジャケットのデザインもされているイラストレーターのフクハラアキコさんによるもの。

MCで鍛え上げられたセールストークは、音楽を辞めても営業職で十分に食って行ける。

 

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 唯一、音楽的行商をされていた織原さん。

今イチオシという永武幹子さんのトリオアルバムは、アグレッシブでカッコ良く、フレットレスもいつもに増してブイブイ唸っていた。

永武さんの他にも、このところ様々なミュージシャンから引っ張りだこで、何事でも特化したオンリーワンは強い。

 

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高龍寺でちょっと神秘的な写真が撮れたので、おまけ。