necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

小林洋子&池長一美

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2021.3.27 成城学園前 cafe Beulmans 小林洋子(pf) 池長一美(ds)

 

二つの無指向性マイクロフォンでのワンポイント収録により、空気と空間を丸ごと録音して、その場の演奏を再現させるタイムマシンレコード。

昨年そこからリリースされたピアノソロアルバム『BEYOND THE FOREST』を聴いた。

隔月刊誌「ジャズ批評」ジャズオーディオ・ディスク大賞 2020のジャケット賞に選出されており、もちろん作品の内容も素晴らしくなければ選出されないわけで、ジャケットはその世界観を静かに表現されている。

配信も良いですが、ジャケットを手にその世界に浸るのも良いです。

 

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タイムマシンレコードのエンジニア、五島昭彦さんとの繋がりでお聴きしたのだが、独特で卓越した表現力にこのピアニストのライブに足を運びたいと思った。

でもピアニストの小林洋子さんのお名前は何処かで聞いたことがあるような。

 

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名古屋を中心に活動されていたピアニストの山田亮さんが活動の拠点を東京に移されてしばらく東京と名古屋を行き来されているときに「インプロをするならドラムの池長一美さんとのDUOは面白いと思うよ」「池長さんと小林洋子さんのライブは聴くべき」と話したことを思いだした。

池長さんの動画を色々見ていたとき、池長さんとのDUOを YouTube で拝見していたのだった。

ライブのチラシを見るとプロフィールに「2012年初頭、完治は難しいとされる難病「音楽科のジストニア」Musician's Dystonia と診断されるも、2018年7月にライブ復帰を果たす。現在もリハビリは続いている」と書かれていた。

復帰されて間もなくの動画だったとは。

 

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小林さんにFacebookのお友達申請をさせていただいて、「3月27日のライブ、楽しみにしてます」とメッセージを送ると、「ご視聴いただけるとのこと、大変嬉しいです」と返信をいただいた。

このライブは配信もされることになっていて、愛知から来るとは思わなかっただろう。

プチサプライズになるから、そういうことでまぁいいか。

行動力はないが、フットワークだけはそこそこ軽い。

その配信ライブはこちら。

 

youtu.be

 

前日にお聴きした Trio Zero のライブで橋本学さんが「音が消えるか消えないかのぎりぎりのところが演奏していて最も充実感がある」と仰っていたが、それは聴き手としても最も集中力が高まり音楽の一番深いところを彷徨える時である。

『BEYOND THE FOREST』からの曲も池長さんのドラムが入ることで、森の風景が変わり、沈黙よりも美しいものを感じた。

池長さんのオリジナル『Plastic Moon』も、ここまで印象が変わるのかと、お昼に浮かんだ静寂の月に酔いしれた。

アーカイブ期間は4月3日 (土) 23:55 まで。

是非ご視聴していただいて、よろしければ投げ銭もできます。

 

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以前からここのお店のラインナップは好みだなーと思っていて初めてお邪魔させていただいたが、また次の土曜日のお昼も伺うことになるとは。

梅酒とコーヒー、美味しかったです。