2021.7.2 STAR☆EYES Morphine Desert -towa kitagawa trio-
北川とわ (pf) 織原良次(fretlessbass) 岩瀬立飛 (ds)
北川とわさんによるニュープロジェクト名古屋初お目見え。
4月に行われた鈴鹿どじはうすでのTrussonicラストツアーの最終日。
この日もこのトリオでなければ成し得ない完成度の高い圧巻の演奏を聴かさせていただいた。
中でも余裕の笑みを浮かべながら超絶技巧を繰り出していた治郎さんは、エレクトリックベース界におけるヒエラルキーの最上階層プレーヤーで、実績、テクニック、人間性など、レーダーチャートを見ても非の打ち所がない。
熱望して一緒に活動してきた大きな支柱をなくして展開していくニュープロジェクトは、自身の音楽をより掘り下げるために必要なステップなのかと思う。
どじはうすの帰りにラーメン横綱によると、さっきまでライブ会場で一緒だった山田さんが先にズルズルとやっておられた。
久々の横綱で注文に迷ったので山田さんに何を食べているのかお聞きして同じものにしたが、大盛りはちょっときつかった。
動画のドラムスは吉良創太さんだが、立飛さんとのコンビネーションもバッチリだった織原さん。
ジャコ・パストリアス張りの高速パッセージとフレットレスならではの叙情的な旋律はモルヒネに含まれた中毒成分。
コロナ禍による20時までの時短営業により、19時スタートから 18時15分スタートの1ステージに変更となり、終演は19時45分。
通常ならばほぼライブを開始する時間である。
セットリストの変更も余儀ないところで、ライブ中盤にニューアルバム『Earth Prayer』から全5曲が続けて披露され、ドラスティックでありインクレディブルなプレーは中枢神経を直撃し、痺れた。
そのTrussonicの5枚目にしてラストアルバムとなった『Earth Prayer』。
とかく変態的な変拍子や演奏力の高さが話題となるが、アルバムテーマといい、洗練された旋律といい、曲の構成力といい、どれも素晴らしく5曲でも物足りなさを感じない、超オススメの最高傑作。
7月7日より全国流通され、サブスクでも聴けるので是非御一聴あれ。
とわさんの名古屋初ライブもスターアイズだった。
その時ひとりで道に迷って困っていたときにタイミング良く「初もの好きブラザーズ」の山田さんからFacebookのお友達申請が来て、承認ついでに道を聞いて無事たどり着いたそうだが、地下鉄覚王山駅の出口から1回左に曲がるだけでいいので、どうしたら迷うのか?道順を確認しなかったのか?と、首をかしげた。
おそらく考える前に行動してしまうタイプなのだろう。
治郎さんと一緒にやることになった経緯もそんな感じだった。
フレットレスベースの織原さんと、初めてのアコースティックトリオに挑むウッドベースの小美濃さんとは楽器にしてもプレースタイルにしても対照的な存在のように思うが、その道の先に何があるのか、一番楽しみにしているのはとわさんご本人であろう。
もし道に迷ったら、その時はまた山田さんに聞けばいい。