necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

渡辺翔太&梅井美咲 Live North Bird

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2021.7.11 名古屋カワイコンサートサロン『ブーレ』

渡辺翔太(pf) 梅井美咲(pf) 

オープニングアクト伊藤天音(pf)

 

集合時間を5分遅刻して会場に到着すると『Smile』が聴こえてきた。

15時30分まで調律の予定で、調律が終わったらすぐにリハーサルができるようにと思って15時集合にしたのだが、15時前にお店も出演者も準備万端なのにひとりだけ遅刻して申し訳ない。😿

 

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 6月24日にミスターケニーズで溝口恵美子さんと翔太さんのDUOでお聴きして、改めてオリジナリティ溢れる翔太さんアレンジの素晴らしさに心抉られ、溝口さんの歌声に心奪われた。

あまりジャズには馴染みのないお客さんが来られることも考慮して、主催者の特権で1曲だけリクエストをお願いした曲である。

ロピアノでも音の厚みとバリエーションの豊かさを感じた翔太Smileは、2台で奏でることによりアレンジの魅力は倍増以上で、ソロの時には見られない飛びっきりの翔太スマイルも印象的だった。

 

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                         photo by yasunari akita

 

オープニングアクトと1stステージの動画は私の不手際で手前の映像が切れてしまい、美咲さんと天音さん、ゴメンナサイ😿

名古屋では初体験のあんかけスパを楽しみにされていた美咲さん。

リハ中に「お昼にあんかけスパ食べました?」とお聞きすると、緊張して朝からオロナミンCを飲んだだけだそうだ。

リハ後に控室でパンでもつまんでもらおうと地下に降りていつものヴィドフランスに行くと、あれ?チーズ料理のお店に変わっていた。

辺りを探すも軽いものをテイクアウトできるようなお店を見つけらず、リサーチ不足を反省😿

『ブーレ』でのコンサートの際には今まで毎回オタスケマンに手伝いをお願いしてきたが、コロナ禍ではご無理は言えず、ひとりで右往左往。

いろいろな不手際があり、ヤッターマンならぬヤッチマッタマンになってしまった😿

 

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                                                        photo by yasunari akita


お二人のオリジナルを中心とした構成だったが、『Smile』がしっかり作り込んだアレンジなのに対し、何も決めずにもう1曲スタンダードをやろうという話になり「明るめの曲がいいかな」という翔太さんの言葉に美咲さんがこの曲はどうですかと提案され、『On Green Dolphin Street』に決まった。

曲が決まったら「あとは本番のお楽しみ」と翔太さん。

本番では、白紙の五線譜に美咲さんが鍵盤で音符を書き込むと、そう来たかといった表情の翔太さんがそれに呼応し、演奏が終わると「怖い」と美咲さん。

それは翔太さんの反応が恐ろしいほど凄かったのか、自分の意図しない方向に行く感覚をそう表現されたのか。

「こんな On Green Dolphin Street になるなんて...」と、思わず美咲さんの口から漏れた

ジャズの神髄が奏でられていた。

 

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ピアニストだけでなく、エレクトーン奏者としても全国的に知られている天音さんと美咲さん。

その関係でSNSでは以前から繋がっていたが、念願の初対面。

言葉を交わすのは初めてでもお互いの音は昔から知っているので、十年来の友人のように和気あいあい。

 

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                                                    photo by yasunari akita

 

オープニングアクトでは、天音さんお得意の『Snarky Puppy』の曲を弾くものと思っていたところ、『There will never be another you』から『Waltz For Ronko』という美しくしっとりとしたメドレー。

主役を迎えるための選曲なのだろう。

会場は心地よい空気となった。

 

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どの曲をYouTubeにアップしようかとお二人に選曲をお願いし、どれもこれも甲乙つけがたい中、真っ先に決まったのが梅井さんのオリジナル『Teeny-weeny-socks』。

もともと2台ピアノ用に書いたのではないかと思うくらいピタリとはまっている。

リハで翔太さんから「ここはどうやって弾いてるの?」と聞かれた美咲さんがその部分を弾くと「なるほど」唸り、「僕はこうやって弾いていた」と、お互いに刺激と発見と教えがあって、リスペクトし合っている様子が演奏からも聴き取れる。

 

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                                                                  photo by yasunari akita

 

翔太さんのオリジナルでは『君を抱き寄せて眠る時』の変拍子バージョンで演奏前は「ぜんぜん君を抱き寄せて眠れないじゃないですか」と美咲さん。

でもキメキメの演奏のあとは「抱き寄せられました」とニッコリ。

 

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タイトルを『Live North Bird』としたのに、まさかのやらないパターン?まぁそれもいいか、と思っていたら、アンコールで弾いてくれました『North Bird』。

北に向かう鳥が群れをなし、連なって飛んでいく姿は力強くて美しい。

音楽の旅路も過酷であるが、またひとまわり大きくなってここに戻って来ていただけたらと思う。

 

セットリスト

伊藤天音(オープニングアクト

There will never be another you (Harry Warren)

Waltz For Ronko(小曽根真

渡辺翔太&梅井美咲

Goodbye and Hello(渡辺翔太)

Smile(Charlie Chaplin)

Teeny-weeny-socks(梅井美咲)

On Green Dolphin Street(Bronisław Kaper)

小さな空(武満徹

Wall(梅井美咲・新曲)

Color of Numbers(渡辺翔太)

君を抱きよせて眠る時(渡辺翔太)

Epilogue(梅井美咲)

North Bird(渡辺翔太)