necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

truth 〜姦しき弔いの果て〜  おーたけ@じぇーむず

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2022.1.9 センチュリーシネマ 堤幸彦監督 『truth 〜姦しき弔いの果て〜』

 

年末に車でCBCラジオを聞いていると、堤幸彦監督の新作映画『truth~姦しき弔いの果て』の特集番組が流れてきた。

堤監督の記念すべき50作品目はなんと自主制作映画ということだ。

1988年に故森田芳光氏、総指揮・脚本によるオムニバス映画『バカヤロー!私怒ってます「英語がなんだ!」』で映画監督デビューされてから、テレビドラマを含め、ずっとメジャーのど真ん中を歩んで来られた日本屈指のヒットメイカーによるインディーズ作品とは面白そう。

そのきっかけはコロナ禍に依るもので、映画業界の仕事がことごとく中断や中止になる中、俳優の広山詞葉さんが発起人となって、福宮あやのさんと河野知美さんに声を掛け、文化庁補助金で自主映画を撮ろうという話になったとのこと。

監督は誰にしようかと広山さんが以前一緒に仕事をされたことのある堤さんに相談された際に受けられたそうだが、広山さんが監督が堤さんに決まった話をされた時に他の2人は「何処のツツミさん?」となったらしい。

普段は、数億円の製作費は当たり前、作品によっては数十億円の制作費で映画を撮られている監督が、制作費700万円で撮るわけだから、誰しもそう思うだろう。

1月9日にはセンチュリーシネマで舞台挨拶もあるとのことで、その日は夜に鑪ら場のライブに行く予定だが、間に合いそうなのでネットで予約をした。

 

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だが、前日に再度時間を確認してみると、ガーン!。

いつもの早とちりで、鑪ら場の開演時間が19時30だと思い込んでいたのが、日曜日のため17時30分だった。

舞台挨拶が終わってから向かうと、おそらく1時間以上遅刻してしまう。

チケット代は既にカード引き落としがされていて、キャンセルできないのは仕方ないにしても、舞台挨拶が見られなくなったのは残念。

その前の回を鑑賞することにした。

 

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喪服姿の3人の女性がビルの1室で鉢合わせとなる。

付き合っていた男性の葬儀の後、彼の部屋に来たのだが、三股を掛けられていたことがわかり、まったくタイプの違う3人が誰が一番愛されていたのかマウントを取り合う。

その果てにある真実とは?

 

制作費が何億と言っても、有名俳優の出演料や大勢のスタッフの人件費などが大半を占めている訳で、そこを撮影日数2日間、出演者は前述の3人+忖度出演の佐藤二郎さん(写真と声のみ)、撮影はビルの地下の一室でのワンシチュエーションムービーという手法を用いて、ローコストでハイクオリティの作品となった。

物理的制限があるからこそ思考的自由が活性化され、アイデアと工夫が生まれ、質と熱が増す。

堤監督にとって50という数字はとくに意味を持たないと思うが、宣伝費を掛けられない自主映画にとっては持って来いの話題性であり、50作品目になるべくしてなった作品だと思える。

 

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河野さんは以前に迫田公介監督『父の愛人』で拝見していて、その作品も妻と娘と愛人という3人の女性が描かれていた。(撮影は10年前で、河野さんは愛人ではなく娘役でご出演)

こちらはさらに低予算だが、映画はお金で撮るのではなく、撮りたいという強い熱意で撮るものである。

 

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映画を鑑賞後、おーたけ@じぇーむず目当てで鑪ら場へ。

 

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昨年の12月に加藤伎乃さん目当てで行ったライブで片足が沼に嵌り、この日もう一歩踏み出したら見事にどっぷりと頭まで嵌ってしまった。

ギターはもはや身体と一体であり、感情を吐き出すように掻き鳴らし、声からは歌いたいという熱が伝わってくる。

前回、中村佳穂さんを思い浮かべたと書いたが、佳穂さんにはない毒を持っていて、沼の深さはじぇーむずの方が深いかも。

マイケル・ジャクソン張りのリズム感とポール牧師匠を彷彿とさせる指パッチン。

コロナ禍の中で光が差した情景を即興で歌った『バスタ新宿名古屋駅行き高速バス、ジャニオタ号』(曲名は勝手につけさせていただいた) でちょっと笑わせ、続けてコロナ禍で苦しかったときに作ったという曲で熱が沸騰する。

 

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高円寺には一度だけ立ち寄ったことがある。

吉祥寺に向かう途中にいつもの早とちりで「寺」と聞こえたので、間違えて下車してしまった。

なので、正確には立ち寄ったとは言えず、今度ゆっくりと歩いてみたい。

 

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前回 valentinedrive ではスタジオ録音は完売のためライブ盤を購入したが、この日は多めにCDを持って来ておられて1枚購入した。

他のも買おうかと思ったが、2月19日にも新栄にある Hunny- unny に来られるそうだし、ちょくちょく名古屋に来ていただけるみたいなので、1枚ずつ揃えて行こうと思う。

レーベルは應武商店となっていて、いわゆる自主制作CDである。

聴き手としてはメジャーレーベルだろうが自主制作だろうが、中身が良ければ関係ないが、アーティスト側としてはいくら中身に自信があってもまず聴いてもらわなければどうしようもない。

自主制作映画に至っては上映してもらう場所を探すだけでも一苦労である。

 

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かと言ってメジャーデビューすればすべてがバラ色になる訳ではない。

関わってくる人が多ければ多いほど個人の裁量は狭くなるし、売れなければすぐに契約解除となる。

一寸先は闇である。

おーたけ@じぇーむずと一寸先闇バンドには自由なままでバカ売れしてもらいたい。

それだけのポテンシャルは持っている。