necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

栗林すみれ & 西嶋徹 DUO

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2022.3.8 Mr.Kenny's 栗林すみれ (pf) 西嶋徹 (b)

 

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西嶋さんの心潤す歌うようなベースラインに身を寄せ、その心地良さに「全部即興になりそうなのを堪えて曲を弾いています」とすみれさん。

でも即興への流れが自然過ぎでどの部分から即興なのかわからない。

以前の投稿でもすみれさんの演奏をキース・ジャレットに例えたが、キースのケルンコンサートが即興ではなくてもともとあった曲であるかのように、すみれさんの即興もその域にあると感じた。

「眠くなられたすみません」と仰っていたが、眠くなるどころか、むしろ完全即興のライブをお聴きしたい。

 

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それぞれのオリジナルのみで構成されたライブは、出会ってまだ1年というのが嘘のようにお互いを理解し合って気配りが利いたバランスの良さとエレガントで深みのある余韻で30年ものくらい熟成度を感じた。

 

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2nd の1曲目に演奏された『Spring Hymn』。

すみれさんが東山魁夷画伯の『行く春』にインスパイアされ、オーストラリアに帰国されたトランペッター、二ラン・ダシカさんに向けて書いた曲とのこと。

『行く春』は、小川が流れる緑の苔の上に桜の花びらが散り敷かれている春の終わりを惜しむかのような作品で、おそらく二ランとの別れを惜しむ気持ちと重ね合わせたのであろう。

二ランとは『SUZAKU』のリリースライブで東山画伯についてお話をさせていただいたが、二ランの東山画伯好きはすみれさんからの影響とは知らなかった。

ピーター・バラカンさんがラジオですみれさんのライブを紹介する際にこの曲を選曲されていて、ピーターさんも唸る美しさ。

 

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そして西嶋さんは私が主催させていただいた東山魁夷画伯の作品を音楽で綴る『KAIIを奏でるSpecial』で名古屋にお越しいただいていて、6年前のことを懐かしくお話しさせていただいた。

その時のFacebookの投稿を見返して、善行寺にライブが成功したお礼に行っていないことを反省しつつ東山画伯の作品の前でライブをしたいというすみれさんの夢のお手伝いができればと思った。

微力ながらお力になれると思うので、また今度ご相談させてください。