necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

奈良飛鳥サイクリング

 

2022.4.28 奈良飛鳥サイクリング

ドラゴンシェフとの自転車部、5回目。

DISTANCE 49.17km となっているが、帰り道の途中にゴールマークがあるまでの距離なので、実走距離は70kmくらい。

 

 

自分だけなら思い立ったらすぐ車に自転車を積んで行きたい時に行きたい所に行けるので、二人の場合は出来るだけドラゴンシェフのリクエストに沿えるようコース設定をしている。

今回は明日香村の石舞台古墳に飛鳥鍋と天理市を巡れたらというリクエストだった。

奈良公園からだと明日香村への直線上に天理市があり、距離的にもちょうどいいので、奈良公園発着とし、時間に余裕があれば宇陀市にも寄れたらと計画した。

奈良公園では神の使いからのお見送りを受けて出発した。

 

 

天理市は小学生の修学旅行以来だそうで、そのときの印象が強く残っていたらしい。

生憎この日は私の右足の神経痛が最悪の状態で、自転車を漕ぐことはできるが歩くのは10メートルを進むのにも四苦八苦しなければならないありさま。

なのでドラゴンシェフが天理教の協会本部をぐるりと周るあいだ、私は遠くから眺めるだけだったが、スケール感は十分に堪能できた。

途中、彩華ラーメンの看板を見て、お腹が空いたので天理ラーメンを食べたいと言われたが、飛鳥鍋は予約済なのに大丈夫か?

今日もドラゴンシェフの食物探究の精神は旺盛のようだ。

でも、ドラゴンシェフがスマホで検索しながら行ったり来たりしても見つからず、どうやら看板のお店は閉店していたようで、ほっと一息。

私はそんなに食えんよ。

 

 

ブラタモリ』でタモリさんも寄られた『めんどや』に到着。

ちなみにタモリさんは柿の葉定食を召し上がられたそうだ。

 

 

飛鳥鍋はこの地方で飛鳥時代から伝わったとされている伝統的な鍋料理。

要予約で二人前からということなので、私も必然的に飛鳥鍋を食べざるを得ず、暑いのに鍋かよと思ったが、食べ始めるとたっぶりの野菜の旨味が溶けだした牛乳ベースのスープはコクがありながら後味がサッパリとしていて、箸がどんどん進む。

鶏肉もやわらかくプリプリで、飛鳥鍋で大正解。

食事後ドラゴンシェフが出汁について質問されていたので、また何処かで披露されるつもりなのだろう。

 

 

飛鳥寺は推古4年(596)、蘇我馬子によって創建された日本最初のお寺ということだが、二度の火災に見舞われ、現在の建物は江戸時代の1826年に建てられた。

 

 

飛鳥大仏は609年に造られた日本最古の仏像だそうだが、奈良や鎌倉の大仏と比べると面長なところや目の形など、ウルトラマンに似ているような気がして、もう直ぐ公開される『シン・ウルトラマン』楽しみにしてますと手を合わせた。

ドラゴンシェフはお寺の奥の方まで見学に行ったが、私は右足の痛みによりここまで。

 

 

飛鳥坐神社の石段はさすがに無理なので、ドラゴンシェフだけお参りし、私は下で待つことにした。

 

 

石舞台古墳では右足の痛みが限界に達して外で待ちたい気分だったが、歯をくいしばって向かうと、どうやら石舞台の下に入れるようになっているようだ。

階段の登り降りは勘弁してもらいたいので、下に居るドラゴンシェフに「何もないでしょ?」と聞くと「浪漫がある」と返ってきた。

 

 

その言葉に渋々入って行くと、右足を庇っていたせいか腰にも違和感を感じ、浪漫と引き換えに暫し石の下でフリーズした。

 

www.shinchosha.co.jp

 

ドラゴンシェフからのリクエストをクリアして、時間的には厳しかったがドラゴンシェフの了承を得て、寄りたいと思っていた宇陀市に行くことにした。

高村薫先生の『土の記』の舞台である。

圧倒的な取材力の上にある緻密な状況描写と人の心を解剖する術を持っているかのような心理描写の傑出さはいつもながらで、上下巻500ページのすべてを押し流す最後の2行には驚愕した。

そこに克明に記されていた宇陀の風景をこの目で見て、そこに吹く風を感じたいと思い、私としてはこちらにこそ浪漫を掻き立てられる。

いざ行かんと、地図にあるよう宇陀市に向かったが、途中の信号待ちでそちらの方向を見ると果てしなく上り坂が続いている様子が伺われ断念した。

自分ひとりならそこに挑戦したかもしれないが、到着しても名所や旧跡などはなくドラゴンシェフにとってつまらないのはわかっているし、ここが主人公の妻が事故に遭った現場だと説明しても申し訳ないだけである。

今度ひとりで行くことにしよう。

 

 

奈良公園近くの駐車場に戻り、ドラゴンシェフが昼に食べたかった天理ラーメンを食べに車で向かった。

天理ラーメンは天理市発祥のラーメンとされるご当地ラーメンで、基本的には2系統あり、ひとつが昼に探した『彩華』(サイカラーメン) で、もうひとつが『天理スタミナラーメン』(天スタ) である。

愛知県の豊川市などにある『奈良天理ラーメン天風』はまた別で、天理ラーメン風という意味なのかな。

『天理スタミナラーメン本店』でスタミナラーメン (小) をいただいたところ、豚骨ベースのスープは辛そうな見た目だが白菜たっぷりでその甘さと旨味がスープに浸みだしていて辛さはなかった。

疲労困憊していて食欲はなかったが、ニラとニンニクに食欲がそそられ元気をもらい帰りの運転もガンバレそうだ。

 

 

ドラゴンシェフはスタミナラーメン (小) に半チャーハンと餃子をペロリ。

そして「思っていたのと違っていた」と一言。

ドラゴンシェフ、次回のリクエストをお待ちしております。