necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

一馬×志宏 Live Tour 2022

 

2022.5.11 ジャズ茶房青猫  一馬×志宏 Live Tour 2022

藤本一馬(gt)   伊藤志宏(pf)

 

 

ブログのひとこと説明で「ジャズを中心に雑食」と書いているが、その表現は正確ではなく、私がよく聴いているのは往年のジャズファンからはジャズではないと言われることもあるドイツのレーベルECMに代表される耽美系のジャズで、正確に書くならば「ECMを中心に雑食」となる。

そのECMを名古屋で聴くならば『ジャズ茶房青猫』しかない。

ジャズ喫茶と言えばレコードをイメージされるだろうが、ECMの音はレコードに合わないということから青猫に置かれているのはCDのみでシステムもECM仕様。

プリアンプ、パワーアンプ、プレーヤーはスイスのハイエンドブランド『ゴールドムンド』で、それに組み合わせるスピーカーはECMを代表するアーティスト、エバーハルト・ウェーバーの曲を聴き比べして選んだ『JBL Project K2 S9800SE』が鎮座する。

打ちっ放しのコンクリートによるほの暗くひんやりとした空間もマスターの拘り。

 

 

名古屋で演奏するならここしかないと口を揃えるDUOが奏でるのは日本人の美意識。

前回のライブではウェヴニールのファーストアルバムに収録されている『天つ風』に加え「雲の通ひ路」と「吹きとぢよ」をイメージした『風韻』『風彩』をお聴きしたが、今回はいよいよ美しい天女の舞いを描いた一首全編が曲に出来たとのことで、8年の歳月を掛けて完成させた拘りはプロの美意識。

 

 

「しばしとどめむ」をイメージした『風影』に、ツアー初日のこの日が初披露となった『乙女の姿』。

志宏さんの月の光のような硬質なピアノが乙女を照らし、一馬さんのそよ風のようなギターがその影を揺らす。

先日、奈良公園から自転車を漕いで明日香村に行った帰り道、その美しさに思わず息を呑んだ飛鳥の棚田の風景が思い出され、それを天空の果てに浮かぶ雲がら眺めているような穏やか気持ちに浸った。

「天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ 乙女の姿しばしとどめむ」を続けてお聴きしたいが、演奏する方は大変であろう。

 

 

ようやく入手した志宏さんのソロピアノライブ『水無月陰陽ー陽ー』と、一馬さんのサインが加わったRemboatoの『星を漕ぐもの』。

3月に栗林すみれさんと西嶋徹さんのサインをいただいており、あとは4人が揃う6月22日のミスターケニーズで福盛進也さんからいただくだけで、その福盛さんはECMからリーダーアルバムをリリースした日本人として二人目のミュージシャンである。

 

 

ライブ終了後、マスターから「ECMのクリアファイル手に入れた?」と聞かれ、何のことかわからなかったが、対象商品であるSHM-CD化されたECMの21世紀注目作品全20作などを購入するといただけるらしい。

それの発売開始が5月11日って、今日初日だし、マスター早っ。

その20作品を見たところ、アヴィシャイ・コーエン(ベースではなくトランペットの方)、アーロン・パークス、シャイ・マエストロ、ティグラン・ハマシアンなど、納得の名前が並び、その中にアレニ・アグバビアンを見つけた。

 

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ティグラン・ハマシアンのグループでお聴きしていて、ティグランの来日公演でアレニは来日されず残念だったが、透明感のある歌声に魅了されその頃いろいろ検索したがティグランのアルバム以外で日本で購入できるアルバムを見つけることはできなかった。

2019年にECMからデビューアルバム『Bloom』をリリースされていたとはまったく知らず、こまめなチェックは大切である。

 

 

5月14日にタワーレコード名古屋近鉄パッセ店でアレニのアルバムを購入し、クリアファイルもゲットできた。

 

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そのとき大阪在住のリスナー仲間の大澤さんから、テスラスーパーサミットで名古屋にいますとの投稿があった。

コロナ禍になってからお会いできていなかったので、久しぶりにご挨拶したくイオンモール熱田に向かった。

 

 

テスラが100台以上並び、ナンバーを見ると大澤さん以外にも遠方から来られている方は多いようだ。

大阪大学名誉教授の職をご退任され悠々自適な日々を送られているのかと思いきや、ボランティアで教壇に立たれているとのこと。

若い人に教えることができるのは金銭には変えられない特別なことなのだろう。

赤いテスラがお似合いです。

運転席にも座らさせていただいたが、ハンドル周りの操作はすべてタッチパネルでこりゃスゲー。

 

 

大澤さんに撮っていただいた一枚。

同じ赤色のアメリカ車、ダホン。

私の甲斐性ではテスラは無理だが、エコという意味ではダホンが優っている。

 

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テスラのオーナーさんのみなさんの愛車への拘りは他の車種のオーナーとは違うように感じ、ECM好きと通じる特別なものがあるようだ。

 

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自宅に戻ってアレニをお聴きした。

心揺さぶる歌声は21世紀のECM20作品に選ばれるべくして選ばれたと言っていい。

靑猫で聴くのが楽しみである。

青猫は名古屋ICから近いので、大澤さんも名古屋に来られた際にはお気に入りの一枚をお持ちいただけたらと思う。