necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

audace


2022.9.4 Tamako

audace 北田学 (クラリネット) 伊藤志宏 (アコーディオン)

誕生日の前祝いでケーキを頭に乗せている学さんと、フンコロガッソの普及に余念がない志宏さん。

 

 

まだ明るさが残る18時過ぎに開演して、夜の帳が下りていくのを見ながらのスペシャルライブとなった。

窓の外の空はゆっくりと青に染まっていき、その青が濃くなり、やがて黒へと変わっていく。

マジックアワーの中でのマジックミュージック。

魔法のようなアンサンブルは止めどなく溢れ出て、次から次へと変化していき、国籍不明の旋律は様々な色合いを奏でる。

その魔法の呪文は「フンコロガッソ」。

「フン!」と来れば「コ!」と返し、「フ!」と来たら「ンコ!」と返さなければならない。

一般的にはコール&レスポンスと呼ばれるが、言わせている方が喜んでいるので、それとはちょっと違い異様な盛り上がりを見せる。

この楽しさは来なければわからない。

 

 

店内を移動しながらの演奏は2人でありながらサラウンドのように会場を包み込み、厨房に入っての即興コントは会場を笑いで包み込む。

今日のおすすめは「砂肝のおいしいやつ」。

学さんの顔が『深夜食堂』の小林薫さんにしか見えなくなった。

ドラマーの橋本学さんから「天才だらか」と教えていただいていてずっとお聴きしたかった学さん。

何度か機会はあったがタイミングが合わずようやくお聴きでき、確かに学さんのお言葉通り。

譜面を一切は使わず魔法のように美しく複雑な旋律が途切れなく紡がれていくのに永遠を感じ、譜面台の上ではフンコロガッソがずっと寝転んで聴き惚れていた。

 

 

「チャンス、チャンス」「何のチャンス?」と始まれば「シャッターチャンス」のことで、その曲の間は写真撮影がOK.。

そんなチャンスがあるとは知らず、電源を切ってカバンに入れていたスマホを急いで取り出しチャンスゲット。

 

 

ツアー最終日なので各地のライブの様子や珍道中のオモロー話も満載で、尾道から広島へ向かう途中の一枚での志宏さんの後ろ姿は学さんの影が前を歩いているかのよう。

まさにふたりでひとり。