necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

高井息吹 × haruyoi

 

2022.10.22 K.Dハポン

高井息吹(vo,pf)   haruyoi 梅井美咲(pf, key) 菅野咲花(vo)

 

 

ハポンの入り口にあった久保田寛子さんが描かれたフライヤー。

このライブのために7パターンも描かれていて、その中から2つを梅井さん達で選ばれたそうだが、ハポンJR中央本線の高架下にあることをご存知ではなかったそうである。

 

 

ハポンではライブ中であろうとお構いなく電車が上を走り、その度にガタゴトガタゴトと音を立てる。

ピアノとボーカルでじっくりと聴かせるライブでは耳障りになりそうだが、邪魔になるどころかむしろ味わいさえあって、ろうそくの炎の如く揺らめくピアノに小川のせせらぎのような歌声、木漏れ日を思わせる3人の笑顔と重なって1/Fで揺らぎ、ここでしか味わえないライブとなる。

そして、カウンターには久保田さんが描かれたこれまた素敵なポストカードも置かれていて、購入させていただこうと見たら「Take Free!!」とあった。

物販はミュージシャンの貴重な収入源だが「無償で描いてもらっているのでお金はいただけない」との言葉にも癒された。

京都で開催されていた久保田さんの個展は先日終了してしまったが、また行けそうなところで開催された際には是非伺いたいと思う。

 

 

タダでいただいた代わりに「じゃあ何か飲む?」とお聞きしたら菅野さんが「水を飲んでいるから大丈夫」のポーズ。

関西から上京して間もない大学1年生のときに初めてお聴きした梅井さんも3年生になられたので演奏終わりのビールでもと思ったが、彼女の言動は相変わらず謙虚だったし、東京に染まっている様子もなく、着実に成長されているのを感じるライブだった。

同級生の菅野さんはこの日初めて名古屋の土を踏まれたとのことで、梅井さんとは盟友と言える存在。

まさに、あ・うんの呼吸のライブは一朝一夕ではできず、これまでに築いてきた信頼関係もあってこそで、その極意は「考えるな、感じろ」と、梅井さんのカンフーポーズ。

 

 

高井さんは年に1回くらいのペースでハポンに来られているそうだが、申し訳ないことにぼんやりとお名前は知っているくらいであった。

ちょっと気になる存在となったのは小田朋美さんとの2台ピアノをされた頃からで、先月には梅井さんとの2台ピアノもされていて俄然お聴きしたい存在となり、楽しみにして足を運んだ。

関東には2台ピアノが聴けるライブハウスがいくつもあるが、名古屋ではホールで聴けるところはあるにしても、特別な場合を除いてライブハウスでは聴くことはまずない。

ソロで2曲をお聴きしたところ、小田朋美さんを彷彿とさせた。

それは似ているという意味ではなく、ポップス、ジャズ、クラシック、民族音楽等々、様々なジャンルを咀嚼し、消化し、吸収されていると感じたから。

しばし、聴き惚れていると、梅井さんを呼ばれて、なんと2台ピアノとなった。

アップライトとエレピというカジュアルなセットなのだが、それで十分過ぎる。

誰よりもステージ上の二人が楽しんでいて、観客はその楽しさをお裾分けしていただいているようで、最高のライブとはそういうものなのだろう。

アンコールではなんとなんと菅野さんも加わって、女子会の盛り上がりはピークとなり、音楽での会話の花が咲き乱れた。

おそらく打ち上げも相当に盛り上がっただろうな。

男性ミュージシャンと一緒だと「味仙」一択になるそうだが、この日はホルモンを食べに行きたいとのことだった。

せっかくの名古屋で、菅野さんは初名古屋なので、たぶん味噌とんちゃんではなかったかと思う。

味噌とんちゃんを前にしたら梅井さんも「とりあえずビール」だったであろう。