necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

半沢直樹ロスの貴兄・貴姉へ

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スーツ歌舞伎こと、TBSドラマ『半沢直樹』が最終回の放送を終え、巷では『半沢ロス』という言葉が飛び交い、どうやら私もそのひとりらしい。
ロスした何かを埋めるべく、シリーズ最新刊の『半沢直樹 アルルカンと道化師』を手に取った。
物語の時系列は、前作『銀翼のイカロス』のその後ではなく、シリーズ1作目の前日譚となっている。

装丁と帯を見て分かるようにアートでミステリーな要素も楽しめるが、勿論しっかりと倍返し。

これはテレビドラマではなく、映画化を期待してしまう。

 

そこで、半沢ロスの貴兄・貴姉にオススメのDVDをご紹介。

半沢直樹こと、堺雅人さんの主演作から『ゴールデンスランバー』。

 

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好みで選べば『アフタースクール』『鍵泥棒のメッソド』の内田けんじ監督作品になるところだが、半沢ロス目線で選べばこれでしょう。

主人公の青柳雅春はエリートの半沢とは真逆と言える頼りない男。

原作の小説では宅配ドライバーをやめて失業保険で生活している。

そんな男が首相暗殺犯にでっち上げられ、命からがら、逃げて、逃げて、逃げまくる。

大和田常務からは追われ、箕部幹事長に助けられ、予告プロモーションには姿がないが『半沢直樹』の前作で同期の近藤を演じた滝藤賢一さんも登場する。

出番は短いもののウヘーと驚くかなり重要な役での出演。

先日ご逝去された竹内結子さんの笑顔も眩しい。

 

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伊坂幸太郎さんの小説は秀逸で、話の組み立てや張り巡らされた伏線の回収などお見事と言うしかない。

 

黒崎検査官こと、片岡愛之助さんの主演作から『築城せよ!』

 

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豊田市にある愛知工業大学の開学50周年を記念して制作された作品。

築城の夢を叶えるため、戦国武将の霊が400年の時を超えて現代に蘇る。

段ボールで城を築くという斬新な発想により、学生らが中心となって完成したは猿投城は美しく力強く儚い。

気迫あふれる戦国武将・恩大寺隼人将と、冴えない役場職員・石崎祐一を演じる愛之助さんの役作りに対する拘りは黒崎検査官のそれにも通じる。

 

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ロケ地は豊田市猿投地区を中心に名古屋城や私の地元瀬戸市も。

藤井聡太二冠を応援するシャッター大盤がニュースで度々取り上げられる瀬戸銀座通り商店街を甲冑姿で馬にまたがり疾走する。

 

白井国土交通大臣こと、江口のりこさんはNHKワンセグドラマの『野田ともうします』。

 

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野田さんは、埼玉にある東京平成大学の文学部ロシア語科に通う女子大生で、サークルやバイト先でののほほんさは白井大臣と重なる部分はない。

白井大臣の隣りで死んだ目で睨みを効かせるタスクフォースのリーダー乃原弁護士を演じた筒井康隆さんもはまり役だった。

そのダークな弁護士とは違い、名張毒ぶどう酒事件の弁護士団に加わるなど、正義感溢れる弁護士の友人から面白いと聞いて嵌ってしまった。

動画にはないが、手影絵サークルの部長を演じる安藤サクラさんとのやり取りは絶品。

いろいろな制約を受けて生きづらい時代、野田さんのようなゴーイング・マイウェイの愛されキャラは魅力的である。

生きることは決して簡単なことではないと思うが、深刻にならずに、青柳雅春のように無様な姿をさらしても、生きて、生きて、生き抜こう。

改めて竹内結子さんのご冥福をお祈りいたします。

 

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映画『黄泉がえり』のサウンドトラックを聴きながら書いてます。