necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

『道草キッチン』聖地巡礼

 

高松市で『HOLD UP MORNING』を鑑賞して『本を綴る』と『ジュンについて』の聖地巡礼をしたあと、徳島に移動して『道草キッチン』の聖地巡礼。

 


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中江有里さん演じる桂木立は、都会で母親から継いだ小さな喫茶店を営む50歳の独身女性。

街の再開発による立ち退きに健康不安が重なって将来を見失ってしまったある日、徳島県吉野川市から届いた相続の通知を切っ掛けに移住した先で、自分の過去や喪失感と向き合い、さまざまな事情を抱えながら暮らす地元の人々や、日本で懸命に生きるベトナム人たちと出会い、自然の恵みを生かしたベトナム料理を囲む温かな時間の中で、新たな一歩を踏み出す姿を描いている。

人口減少や人手不足が進んでいる徳島ではベトナム人をはじめとする外国人住人は地域社会を支える大切な存在になっていて、それは日本のどこにでもある社会問題の縮図であり、同じ土地で暮らす人同士が食卓を囲み、お互いを理解していく様子も丁寧に撮られていた。

 

 

希望と不安を抱きながら立が降りた鴨島駅。

 

 

立が泊まった HOSTEL OE。

駅から歩いて直ぐで駐車場も完備されている。

映画と同様に奥さんがベトナム人の若いご夫婦が経営されていた。

 

 

立が泊まった部屋に泊まりたい思い、和室でふとん2組の部屋をネット予約して、受付の際に映画の撮影で使われた部屋について尋ねるとビンゴ!だった。

ラッキー!

 

 

HOSTEL OE では、お洒落なラウンジに屋上からの眺めなど、スクリーンで観たいくつものシーンがそこにあり、白羽監督と中江さんのサインなど、映画が残していったものがいくつもあって、道草の世界にどっぷりと浸った。

 

 

HOSTEL OE の前の通りでは、圧倒的なスケールと熱気の徳島市内の阿波踊りとは違う、地域に根差した温かい雰囲気が魅力で観客との距離も近い鴨島阿波踊りのシーンが撮られた。

 

 

今年の徳島市の阿波踊りは8月12日~15日、鴨島阿波踊りは毎年8月16日とのこと。

16日は日曜日なので大いに盛り上がりそうだが、暑さ対策のため例年の17時スタートが18時からと1時間短縮されたそうだ。

HOSTEL OE のご主人からいろいろと阿波踊りのお話しを伺って、生きているうちに一度は体験したいと思ったが、16日はバンテリンドームへ中日×巨人を観戦に行くので、来年また来たいと思う。

 

 

商店街にある赤い鳥居をくぐって路地に入ると、昭和のノスタルジックな香りが漂う稲荷通りがあり、暫しのタイムスリップを楽しんだ。

左側の並びの一番奥にある焼きそば屋さんが、立が始めたベトナム料理店として撮影された。

 

 

聖地巡礼とは別に行きたいと思っていたところがあり、そこは『moku moku note Bakery&Cafe』という山の中にあるお店。

2008年に徳島の美郷に移住されたオーナー夫妻が約13年かけてセルフビルドで理想のお店を造られ、国産小麦やライ麦、有機栽培の素材、全粒粉などにこだわって自家製酵母を使い薪窯で焼いていて、凸凹六人家族と音楽に文学という、心をそそるキーワードが満載だし、移住というキーワードは道草キッチンと通じる。

 

 

熱中症の危険を感じる猛暑だったので車で行くことも考えたが12kmちょっとなので大丈夫だろうと、折りたたみ自転車を車から降ろして漕ぎはじめてからしばらく、登り坂にさしかかると早々に後悔した。

思っていた以上に続く登りと猛烈な日差しがみるみるうちに体力を奪い、何度も足を止めてはコンビニで買っておいたお茶の冷凍ペットボトルで、手のひら、首筋、脇の下、足の付け根などを冷やし、繰り返し深呼吸をしてしっかりと酸素を取り込んだ。

でも、立っているだけでクラクラする。

 

 

豊根村にある本場ドイツパンの大人気店 ベッケライ ミンデン への道のりに匹敵する苦行。

この苦行を乗り越えた先に美味しいパンが待っていることを心の支えに漕ぎ進んだ。

 

 

ふらふらになりながらやっとの思いで駐車場に到着。

駐車場の前の小屋の中にあるのはパンを焼く薪だろう。

期待が高まる。

 

 

ん? CLOSED?どういうこと?

 

 

体力と一緒に思考力もなくなり、扉の前にへたり込んで30分間ほどぼんやりと絶景を見ていた。

ようやく脳に酸素がまわってきて、スマホでお店のインスタを見ると勝浦町のマルシェに出店されていることがわかり、リベンジを誓って「よっこらしょ」と立ち上がった。

帰り道は行きよりもっと苦行だったが、まだ聖地巡礼は途中である。

 

 

立がお遍路さんと出会う川島潜水橋。

映画では車が橋を渡るシーンはなかったので思っていたよりも細く、ちょうど車が1台通れるくらいの橋幅。

向こう岸から車が来ていたら橋の手前で待って交互に渡っている様子を見ていると、何かほのぼのとした気持ちになった。

立のように自転車で渡りたかったが、車と自転車のすれ違いも無理なので用もないのに渡るのは迷惑かと思いやめておいた。

 

 

ロケ地マップの表紙にもなっていて映画の肝となる長楽荘。

スクリーンでは立の良き理解者である今陽子さん演じる高橋カズの自宅として登場していた。

犬山市の明治村や神戸市の異人館のように観光地にある建物かと思ったら、線路わきの普通の住宅地の中でぽつんと異彩を放っていた。

立とカズが乾杯するシーンは和館の縁側で撮られており、手前が洋館、奥が和館となっている。

クライマックスのシーンはここで撮ったからこそ映えていたと思うので、白羽監督はよく見つけられたなぁ。

 

 

鴨島駅の駐車場に車を停めていたので、鴨島に戻ると HOSTEL OE の前にちょうどご主人が出て来られた。

ご挨拶をすると、何処に行ったのかを聞かれたので「山の上の薪窯のパン屋まで行ってきました」と言うと「えっ、美郷のパン屋?この自転車で?これ電動?」「人力です」と答えるとビックリしてみえた。

OE の1階は『青』という焼肉屋さんで、昨日はここで夕食をいただいて最高に美味しかった。

ご主人のお父さんのお店なのかな?

宿泊客のみ定食メニューを注文できるので、お得に食べることもできる。

 

 

その焼肉屋の入り口で奥さんが作られたドーナツが販売されていてどれも美味しそう。

現在カフェを建設中で秋ごろにオープン予定とのこと。

 

 

名古屋のお土産のお礼にと、ドーナッツを5つも袋に入れていただいた。

カフェがオープンしたらまた来たいし、パン屋のリベンジもあるし、ということで12月に2泊予約をお願いした。

もちろんあの部屋で。

「人生はいろんな人と出会って、また会いたいという気持ちがつながっていくものなんだ」

予告編にもある立の言葉。

映画のテーマのような聖地巡礼となった。

ソレイユ・2 『HOLD UP MORNING』 高松聖地巡礼

 

2026.7.31 ソレイユ・2

HOLD UP MORNING

 

 

小豆島ご出身の村口知巳監督の地元での凱旋上映ということで、舞台挨拶の日ではないにもかかわらず、主演のつかささんとふたりでお客さんのお見送りに来られていた。

監督から感想を聞かれた私の前のお客さんが「よくわからなかった」と返答されていたが、確かにわかりやすいメッセージはない。

そこが本作の魅力なのである。

 


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予告編を観ただけでも文学的であると感じることができる。

明確な答えを与えていないところ、3つの出合いが過去に遡る構成、場面ごとの余白が多くその余白を観る側が埋めていく構造が文学的である。

村上春樹の短編小説を映画化して、今年4Kリマスター版でリバイバル公開された『トニー滝谷』と、「大切な存在をなくした喪失感のなかで人はどう生きるのか」が共通のテーマとして流れているように感じた。

着地点は違っているがどちらの作品も喪失感を克服する物語ではなく、前向きに生きようというわかりやすいメッセージはない。

喪失感を抱えたまま、生きる意味なんてなくても、朝は否応なく訪れ、物語は続いていく、という静かな希望を感じられた。

村上春樹の新作短編小説を読んだような気分。

 

 

村口監督は新たにサインを考えられたそうで、シアターカフェでの『村口知巳監督特集』の際にいただいたサインを見るとクセのある漢字で名前を書いてあるだけだった。

監督の記念すべき初サインと、つかささんは劇場名まで入れていただき、ありがとうございます。

 

 

その劇場『ソレイユ・2』は全国ミニシアター巡り15館目(愛知除く)で、四国のミニシアターは初。

同じビルの4階には『ホール・ソレイユ』がある香川県唯一のミニシアターで、香川の映画文化を支える貴重な劇場である。

高松市の繁華街にあってアクセスも良い。

 

 

レトロで落ち着いた館内は昭和の映画館の佇まいで、長年映画好きに愛されてきた歴史を感じられる。

近々ここで公開される『FUJIKO』も昭和感のクセが強くオススメなので、お近くの方は是非。

 

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『HOLD UP MORNING』が文学的映画だったので、文学にちなんだ映画ロケ地の聖地巡礼。

 

 

映画『本を綴る』で矢柴俊博さん演じる主人公が訪れた『本屋ルヌガンガ』。

ソレイユからすぐ近くにあり『HOLD UP MORNING』のチラシも置いてある。

お店の前に着くと店主の中村さんが移動式のスロープを扉の前に置かれて、車いすのお客さんが出てくるところだった。

その様子を見ただけで素敵な本屋さんであることがすぐにわかった。

 

 

売れる本だけを並べるのではなく、店主の視点で選んだ良質の本との出会いを楽しめる空間になっていて、カフェスペースもあり、ゆっくりと過ごすことができる。

映画『ジュンについて』の主人公、島田潤一郎さんが一人で営む出版社『夏葉社』との繋がりも深く、島田さんのトークイベントや出版記念イベントも開催されるなど、一冊一冊を大切に読者へ届けたいという想いと、長く読み継がれる本を届けたいという理念を共有されている。

中村さんと島田さんの物腰が柔らかいところも似ていた。

 

 

夏葉社の本を2冊購入。

どちらも大切に読まさせていただきます。

 

 

こちらも『本を綴る』で主人公が訪れた『半空』(なかぞら)。

席について店名が小さく印刷された紙袋をカウンターに置くと「ルヌガンガへ行かれたのですね」と聞かれた。

 

 

マイルス・ディヴィスの『So What』がクールなアレンジで流れきて心地よかったのでミュージシャンを教えていただいた。

 


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ニコラス・ペイトン & ブッチャー・ブラウンの『A Supreme Blue』とのこと。

1週間前に配信リリースされたばかりだそうで、音楽へのアンテナを常日頃から立てているのだろう。

店内の雰囲気とマッチした音楽にお美味しいコーヒーと本棚だけでは足りずカウンターにも積まれた本への溢れる想い。

そして半空新聞。

行きつけのジャズ茶房靑猫を越える好みのお店はないと思っていたが、ここは匹敵するなぁ。

靑猫のマスターは讃岐うどん好きで時々香川へ行かれるので教えてあげよう。

 

 

『珈琲と本と音楽』だけではなく、ラフロイグ、ボウモア、グレンフィディックなど、スコッチのシングルモルトにジャパニーズシングルモルトの山崎に白州、シングルグレーン知多など、こりゃ靑猫を越えたかも。

 

 

第八回半空文学賞入選作品集を購入。

読むのが愉しみ。

ソレイユで映画を観て、ルヌガンガで本を選び、半空で余韻に浸る良い一日。

スティーヴ・エトウ なごやHase

 

2026.7.26   ギャラリー Hase

スティーヴ・エトウ

 

 

受付にバナナが置いてあり、汗で失われるカリウムやマグネシウムを補給する熱中症対策かと思ったら、とあるイベントで仕入れ過ぎたのをスティーヴさんが引き取られたそう。

理由はともかく、自転車を漕いで汗をかいていたのでありがたかった。

 

 

名古屋はここ数日40度を超える酷暑日が続いていたが、この日は少し暑さが和らいでおり、名古屋の酷暑を体験したかったと、少し残念そうなスティーヴさん。

名古屋へ来られる前にフジロックに出演されていて、甲本ヒロトさん、ベンジー、トータス松本さんらと ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRA の豪華メンバーの一員としてステージに立たれていたのを Prime Video で観ていた。

 

 

電子パーカッションにジャンベ、平胴大太鼓などに加えて、ドラム缶にトラックの金属バンパーや段ボール箱など、叩いて納得できる音がでれば楽器となる。

 

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「写真も動画もご自由にどうぞ」ということで、SNSで拡散されても同じライブは絶対にないという自負の現れでもあるのだろう。

ルーパーによるオーバーダブはリズムの流れを正確にコントロールしていて、カオスの中にも美しい調和を感じさせる唯一無二のパフォーマンス。

残響がコンクリートの壁に乱反射し、Hase の空間そのものが楽器となり、瞑想に近いトランス状態が途切れることなく続いて行った。

 


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スティーヴさんの代名詞とも言えるドラム缶でのパフォーマンス。

叩く場所や強弱を巧みに使い分け、多彩な音を引き出す姿はまるで何かの儀式か舞踏のようでもあり、視覚的にも引き込まれる。

 

 

2nd ステージでは主催者で詩人でもある陽子さんの語りとのコラボもあり、低く響くの地鳴りのような余韻のなかで言葉を落とすことにより、言葉の持つ意味がより深く心に沁み込む。

陽子さんの洗練された美意識と、スティーヴさんの繊細な太古の響きが、深く共鳴し合ってドラマティックな空間を生み出していた。
 

 

40年前にリリースされた PINK のセカンドアルバム『光の子』のジャケット裏にサインをいただいた。

当時は、ヒカシュー、P-MODEL、有頂天など、アバンギャルド的なバンドがいくつもあった中で PINK がイチ押しだったけど、他のバンドと比べて商業的にはイマイチだった印象。

「時代の先を行き過ぎてまったく売れなかった」と、スティーヴさん。

 


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スティーヴさんの他にも、岡野ハジメさん (b)、ホッピー神山さん (key)、吉田美奈子さん (cho) など、時代の先を行く凄いメンツだった。

あれから40年、未だに時代の先を走り続けているのには驚き。

JEAN RENO Solo preformance らくだ

 

2016.7.15 東海市芸術劇場

JEAN RENO  Solo preformance らくだ

 

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生涯マイベスト10に入る名作『レオン』でスティングが歌う『Shape of My Heart』と、初めてジャン・レノをスクリーンで観た『グランブルー』の前奏曲が流れる中、会場が暗くなる。

7歳のジャン・レノ少年が母親とモロッコの自宅バルコニーからシャルム通りを眺めるシーンから始まる自叙伝的ソロパフォーマンス。

そのときに母親からかけられたある言葉がジャン・レノの人生観や俳優としての道に大きな影響を与えることになる。

 

 

この日の朝、早起きしてサッカーワールドカップの準決勝を観戦した。

準々決勝でモロッコを破ったフランスがスペインに敗れ、スペインが決勝進出を決めた。

モロッコのカサブランカで、スペイン人の両親のもとに生まれ、17歳のときにフランスへ移住し、のちにフランス国籍を取得して、活躍の場をハリウッドへと広げたジャン・レノ。

体の中に流れる血か、生まれ育った祖国か、俳優として成功した現在の国籍か、どの国を一番応援しているのだろう.。

自己のアイデンティティの所在を確かめる時間旅行は、役者を目指した少年時代から先の見えない下積みに様々な出合いとハリウッドでの成功。

そして...

 

 

作家としてのデビュー小説『エマ』は300ページを超える長編だが、数ページ捲った感じは情景が浮かぶ映画的な文章で、読むのが楽しみである。

劇中でエキゾチックなパブロ・ランティのピアノでジャン・レノが歌った楽曲を収録した『らくだ』を聴きながらブログを書いているが、心に沁みる名盤に舞台の様子が思い出される。

ハリウッドで成功したジャン・レノにある人物から電話があり、その会話に涙腺が刺激され、『シャルム通り』で歌った子ども時代の情景と父と母への想いに感涙。

そして、フランコ政権の独裁体制に反対して亡命したモロッコでの日々を歌った『スペイン人』に彼のアイデンティティはそこにあると感じた。

ただそこに立つだけで劇場の空気を支配し、観客の視線を釘付けにする力を持つ世界的な俳優の名演を間近で観られたことは素晴らしい体験だった。

7月20日のワールドカップの決勝戦はスペインを応援する。

また早起きするぞ。

 

 

 

ジャン・レノと日本の橋渡しをしていただいた特別協賛の『獺祭』にも感謝致します。

私は冷酒派です。

加藤伎乃 休活明けライブ @CLUB Que

 

2026.7.8 下北沢 CLUB Que

~宏葉 × 叶芽フウカ ツーマンライブ~

OA : 加藤伎乃

 

 

カトキノ、1月24日の下北沢DYCUBE 以来、半年ぶりのライブ。

ツーマンライブのオープニングアクトということで4曲くらいかなと思っていたところ、ガッツリ7曲、30分ほどの圧巻のステージ。

7月4日のXのポストに「音楽出来るだけで幸せなのは知らなかった。」とあった。

休活の理由は存じないが、シンガーにとって何よりも大切な歌いたいという気持ちと届けたいという気持ちがふつふつと内側から湧き出ていて、良い時間を過ごされたのだろう。

メインのお二人、宏菜さんと叶芽フウカさんも表現者としての強い気持ちが溢れ出る素晴らしいライブだった。

 

 

帰りの新幹線の時間が迫り宏菜さんのライブの途中で失礼したためグッズ売り場に人がおらず、ステージから降りてきたばかりのフウカさんからCDを購入。

鋭いカッティングとザラザラとした感性から生まれる歪とダイナミクスに揺さぶられる。

 


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この日のライブでも歌われた『東京スーサイドシティ』。

ライブの翌日、仕事帰りに筋トレをしながらラジコプレミアムで『大竹まこと ゴールデンラジオ!』を聞いていると、JR中央線の東京駅で人身事故があったとのこと。

ほとんどの人は気にも留めないか、自分が利用する路線なら迷惑くらいにしか思わないだろう。

人が死んでいるというのに。

伎乃さんの鋭い感性が胸に刺さる。

 

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ライブへ向かう前、5月にシネマスコーレで鑑賞した『結局珈琲』の舞台となった『こはぜ珈琲』に寄った。

谷川てんちょは早稲田店だそうで、女性スタッフさんといろいろとお話しさせていただき、丁寧な応対に感謝。

 

 

『結局珈琲』のあれやこれやの他につい先日観賞した『死神バーバー』のポストカードも置かれていた。

絶妙な寸止めラストシーンから逆算されたような構成が素晴らしく、流石いまおか監督だし、出演者の個性的な演技も光っていた。

その中で『結局珈琲』で愚にも付かないけど思わず聞き耳を立ててしまう会話をしていた細井じゅんさんと山脇辰哉さんが漫才コンビで出てきたのには笑ってしまったし、日高七海もさんも存在感があった。

 

 

こはぜセット(アイスコーヒーとホットサンドイッチ小倉) 600円を注文。

ちなみにブレンド珈琲は380円。

コーヒー豆も高騰している中、家賃もバカ高いだろうし、こはぜてんちょ大丈夫?と、心配になるくらいの安さ。

 

 

豆売りも充実していて、結局珈琲ブレンド、こはぜブレンド、ティモールロロサエを100gずつ購入。

好みの度合いでローストしてもらえ、ロースト仕立てなので少し寝かせて日曜日に飲み比べだ。

美味しい珈琲が飲めるだけで幸せなのは知らなかった。

 

 

ジャズピアニストの小林洋子さんからお勧めしていただいた『ジャズ喫茶マサコ』。

 

 

1950年代のジャズが中々の大音量で流れていて、臨場感があるかなりいい音。

80代と思われる男性二人組は首を振りながら聴き入っていて、外国人男性は耳を傾けながらパソコンの作業に勤しんでいた。

新宿の老舗ジャズ喫茶『DUG』が閉店したというネットニュースを目にしたばかりなので、ヒップホップ好きにしか見えない男性の若者二人組が楽しんでいたのはいい光景だった。

 

 

漆黒の深煎りネルドリップはジャズに似合う。

 

 

チャールズ・ミンガスの視線を感じながら、サラ・ヴォーンの豊穣なボーカルに包まれて、良い音楽を良い音で聴くだけで幸せなのは知らなかった。

 

高田ひろ子 × 大塚恵 SPECIAL DUO

 

2026.6.20 神戸 岡本 『いつもの場所』

高田ひろ子(pf) × 大塚恵(b) SPECIAL DUO

 

 

ライブ予約の返信メールに「大塚」とあったので恵さんと同じ苗字だと思っていたら恵さんのお母さんとはびっくり。

この初顔合わせをブッキングされたのもお母さんとのこと。

 

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高田さんをお呼びするとは只者ではないと思ったら、以前 BORN FREE を経営されていたそうで、佐藤浩一さんのソロピアノに一度だけお店に伺ったことがある。

シックな雰囲気の素敵なお店で、スウェーデン在住の坂田尚子さんのソロピアノにも行く予定だったが残念ながらコロナ禍で中止になってしまった。

関西でお聴きする機会の少ないこの3人の名前を聞いただけでセンスの高さを感じるし、チーズケーキも美味しかった。

 

 

雨に合わせてのセットリストというわけではないだろうが、『青紫陽花』『白紫陽花』では音の色彩が鮮やかに雨に映え『It Has Been Raining All Day 』では美しさがしっとりと雨に溶け込む。

雨音に耳を傾けてB♭の雨が降っていると、雨の日を愉しむ高田さんだからの感性。

恵さんのオリジナル『曖昧な藍』は先週トリオで、4月にはカルテットで聴いていて、この日はデュオ。

それぞに良さがあって、デュオでの時間と空間を満たしていく対話は濃密な藍であった。

バラードであっても躍動感が伝わってくるベースに耳を奪われ、透明感溢れるピアノとの洗練された音色にしっとりと浸った。

ライブスケジュールを見ると気になるブッキングがあり、やはり大塚母のセンスは只者ではない。

また伺いたいと思います。

 

 

ライブの前に寄った塚口駅の近く「おにぎりはらぺこ屋」はお母さんと娘の親子が営み、カウンターには娘さんの子どもがちょこんと座っていた。

アットホームなお店で、握り立てのおにぎりはふんわりとやさしい美味しさ。

 

 

お店の窓から見えた丸い石の上にはかたつむりが雨に濡れていて、童謡「かたつむり」の石碑かと思ったが何も書かれていなかった。

今度お店の方に聞いてみよう。

靴下までズブズブになってしまったが、良い雨の日だった。

OTSUKA MEGUMI TRIO

 

2026.6.13 BOCHI BOCHI

OTSUKA MEGUMI TRIO 

大塚恵 (b) 藤川幸恵 (pf) 竹村一哲 (ds)

 

 

昨年から全国ミニシアター巡りを始めたが、これまでに行ったライブハウスを指折り数えたら軽く50を超えていた。

その中に大阪谷町九丁目に SUB というサックスプレーヤーの長谷川朗さんが営むジャズカフェがある。

私が知る中で最も帰属感を感じられ最も距離感が近いハコである。

それは経営者である前にミュージシャンである朗さんの朗々としたお人柄に依るところが大きく、そこに集う人々はファミリーのような雰囲気。

そこでよく叩かれている中村雄二郎さんのドラムを目当てに行ったライブで初めてお聴きした大塚恵さん。

リーダーカルテット Pangaea のファーストアルバム『Spontaneously』を購入したところ、朗さんがサックスを吹くなど SUB色の濃いアルバムは内容も濃く、ベースの腕前だけでなくソングライティングも一級品で、お気に入りの一枚となった。 

先日ラブリーでお聴きした Pngaea のライブではSUBスピリットを感じる熱い音にハートを貫かれ、恵さんのライブの予定をググると面白そうなのが見つかった。

 

 

SUBを知る切っ掛けとなった藤川幸恵さんの奇抜で美しくイマジネーション溢れるピアノと、以前からずっとお聴きしたいと思っていた竹村一哲さんのスリリングで変幻自在なキッレキレのドラム。

「渡辺貞夫さんのツアーでビルボード大阪に来ていたのでステイしてもらいました」と恵さん。

旧知の仲の感じだったので竹村さんも関西の方かと思いきや、北海道大学のジャズ研からの付き合いとのことで以心伝心も頷ける。

石若駿さんが日野皓正さんなら竹村さんは渡辺貞夫さん、北海道はスーパードラマー産地である。

竹村さんと藤川さんとは初顔合わせだったがツアー3日目ということもあり既に阿吽の呼吸で、3人がそれぞれに手応えを感じているようで面白そうと思ったトリオは最高だった。

このトリオはどんどん発展していきそうなので、また是非お聴きしたい。

 

 

竹村さんはフライヤーにある眼光鋭い何処かの組の若頭のような写真しか見ていなかたので、実際にお会いしたときの笑顔とのギャップにもやられた。

 

 

 

初めてお伺いした bochi bochi は、神戸にある100BANホールを思わせる佇まいの旧大津公会堂の地下1階 にあって、趣のある素敵なハコだった。

ライブチャージにワンドリンク付いているのもうれしいし、高速を使って2時間ほどなので自宅からのアクセスも良いし、琵琶湖からすぐ近くなのもポイントが高い。

 

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2022年9月に灼熱の釜ゆで地獄ライドで琵琶湖一周してから久々の琵琶湖サイクリング。

琵琶湖大橋の南側、南湖一周約50kmを折りたたみ自転車で周って、心地良い汗をかいてからライブ会場へ向かった。

 

 

琵琶湖大橋からの眺めは4年前と変わらなかったが、熱風ではなく爽やかな風が吹いていた。

 

 

4年前は脳みそが沸騰してまったく食欲がなかったが、この日は岡喜牧場メンチカツカレーの大盛り。

近江牛を使用したジューシーなメンチカツは旨味がたっぷりと詰まっていてボリューム満点。

あれからもう4年も経ったのか。

しみじみと時の流れの早さと残りの人生の短さを噛みしめ、年に1回琵琶湖一周をしようと思ったが、4年後65歳になっても一周できるのか?