necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

11月のおすすめライブ

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 Scandinavia Connection Sidsel Storm : Awake Tour

 2019.11.10    Mr.Kenny's     

シゼル・ストーム(vo) 永田ジョージ(pf) 鈴木直人(gt)

OPEN 18:00  START 19:30    

 予約   ¥4000  当日 ¥4500

 

www.mrkennys.com

 

2010年7月号をもってジャズ専門誌の老舗「スイングジャーナル」が休刊となった。

実際のところ廃刊と言ってもいいだろう。

旧態依然の紙面と広告ありきの手法は長年の役目を終えた。

そんな矢先に新たなジャズの専門誌が創刊された。

『JAZZ PERSPECTIVE』

「ジャズの周辺には、どんどん些細な対象へと繋がる興味の連鎖がある。」

山本隆編集長の創刊の辞の一文にもあるように今までにない斬新な視点とジャズの奥行や広がりを感じる内容は読み応えがあった。

そしてスタイリッシュ。

 

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ファッション誌のような表紙は毎号女性ミュージシャンが華麗に飾る。

記念すべき創刊号とvol.5の表紙となった北欧デンマークの歌姫、シゼル・ストーム。

編集部の彼女への高い評価と惚れ込み具合が伺える。

 

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ページをパラパラめくっていたら懐かしいものが出てきた。

ジャズ茶房青猫で、シゼル・ストームとマグナス・ヨルトを紹介するイベントをした時のポストカードとプログラム。

 

そのシゼルが4年ぶりの新作「Awake」のリリースツアーで来日する。

そして彼女の音楽を語る上で外せないのがヤコブ・カールソン、ラーシュ・ヤンソン、マグナス・ヨルトの北欧を代表するジャズピアニスト。

 

2008年のデビューアルバム「Sidsel Storm」から「My Favorite Things」。

お馴染みのスタンダードをポップスのフィーリングで聴かせ、普段ジャズを聴かれない方にもオススメできる。

ヤコブ・カールソンのピアノは暴れ馬の如く、ボーカルのバッキングとしてはいささか目立ち過ぎだが、母国の「最優秀国内ジャズボーカル作品賞」を受賞した若きボーカリストすでに成熟の域にある。

https://youtu.be/0wUO8bCyLhA

 

2ndアルバム「Swedish Lullaby」よりタイトル曲。

ラーシュ・ヤンソンのリリカルなピアノはスウェーデンの冬のひんやりとした肌触りで、憂いを帯びた鉛色の空が広がっている。

薄っすらと見える太陽。

ボーカルは力強い。  

https://youtu.be/dYZcSD2oXjA

 

3rdアルバム「Nothing in between」よりこちらもタイトル曲。

前作で1曲だけアレンジで参加したマグナス・ヨルトが、3rd、4th、新作と3作続けてサポートしている。

前2作よりジャズの色合いは濃くなり存在感を薄めたピアノがボーカルを際立たせる。

そのピアノがまた堪らなく素晴らしい。

https://youtu.be/Uy_zrnplA4Q

 

https://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A024481/VICJ-61690.html

ベスト盤はあまりオススメしないが、3人のピアニストが1枚のアルバムで聴けて選曲も良いので「スカンジナビアン・ロマンス」はオススメである。

 

 

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 新作「Awake」はまだ未聴だが、会場であるケニーズにすでに置いてあった。

次回お寄りした際に購入してライブ前に聴き込んでおこう。

 

 

JAZZ PERSPECTIVE は年に2回発行される。

最新号のvol.18はロシア特集。

 

diskunion.net

 

しかも90ページでの総力大特集と言うことで、やはり他のジャズ専門誌とは一線を画している。

少し前にある方からこの誌面でも紹介されているロシアのLRKトリオを招聘したいというご相談を受けて名古屋圏での会場を探したが、日程的に厳しかったこともあり決まらなかった。

名古屋圏でロシアジャズを聴いている人はかなりの少数派であろうし、私もそのお話を受けるまではあまり聴いたことがなかった。

音源を聴いてぜひ名古屋にも来ていただきたいと思ったのだが、興行としては難しいだろう。

シゼルも今回は日本人メンバーがサポートする。

私が小学生の頃、安城市を「日本のデンマーク」と習ったが、今はどうなのだろう?

愛知にはその安城市に「デンパーク」があれば「レゴランド」もある。

この地方は意外とデンマークに親しみを持っている方が多いのでは。

ぜひデンマークの歌姫のライブにも足を運んで下さい。