2019.10.7 名古屋ブルーノート
シルビア・ペレス・クルス(vo,gt,pf) マルコ・メスキーダ(pf)
「2018年5月にブルーノート東京で行なわれたシルビア・ペレス・クルスの初来日公演は、ごく控えめに言っても、生涯忘れることはないと断言できるライヴだった。スペインのみならず、ヨーロッパやラテン・アメリカの各国でも、すでに10年に一人の逸材という評価を得ていたシルビアを、至近距離で観ることのできる機会は今後そうないだろうと思ったので、僕はブルーノート東京での計4公演のうちの3公演に足を運んだ。2018年のベスト・ライヴであったことは、言うまでもない。」
音楽評論家、渡辺亨氏のコメント。
大盛況となったシルビア・ペレス・クルスの弦楽五重奏との初来日公演。
それを受けての再来日。
名古屋飛ばしどころか東京と名古屋だけ...涙。
そのお気持ちに少しでも応えたいと10月のおすすめライブでご紹介した。
東京は2daysだったところ追加公演が決まり3daysとなった。
東京では彼女の素晴らしさは認知されたと言っていいだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=RjAh1xsmdns
もちろん昨年の東京Jazzで大絶賛を受けたマルコの存在も大きい。
名古屋も満員御礼でお迎えしたいところ少々寂しい入りとなったが、そんなことは関係ないとばかりの満面の笑みと最高のパフォーマンスに会場の盛り上がりは満員以上に感じた。
最前列のテーブルにズラリと並んでいた見慣れた顔。
早々に席を確保されこの日を待ち望んでいた面々。
PaPiTa MuSiCa 西村さんと谷本さん、jazz inn Lovely元店長の長尾さん、喫茶クロカワのマスター、関西からMúsica Arco-íris(ムジカ アルコ・イリス)の安田さん。
喫茶クロカワでコメントを引用させていただいた渡辺氏のトークイベントに参加したこともある。
今まで数多くの素晴らしいライブを聴いてきた面々も特別な夜だったと満足以上の笑み。
ピアノとアコースティックギターのシンプルな構成でシルビアのボーカルがダイレクトに伝わってくる。
声に姿を変えた感情の振動が耳元でかすかに揺れたかと思えば天を揺るがすほどに響き渡る。
出身のカタルーニャ語の他いくつもの言語を操るディーバが歌うのは音楽という共通言語。
言葉の意味は通じなくとも感情は言葉よりも雄弁である。
マルコのピアノはその感情に肩を抱くように寄り添う。
そよ風のように吹くピアニシモの調べにシルビアの髪がなびき、波のような力強い響きに想いを燃え上がらす。
夢のようなひととき。
ステージの上でも何度も「ありがとう」を繰り返したシルビア。
慣れない日本語のコメントにも日本への想いも感じた。
こちらこそ「Gracies per venir a Nagoya」。
会場の前でばったり再会したマルコ。
「アミーゴ!」と言ってハグを交わした。
ライブ終了後「また名古屋へ来て!」とお願いすると親指を立て笑顔をくれた。
名古屋のみなさん、シルビア・ペレス・クルス と マルコ・メスキーダ の名前をぜひ憶えていただきたい。
次回は満員御礼でこのふたりをお迎えしたい。