愛知県の新型コロナウイルスの感染者数が最多を更新し続ける中、私の周囲もヤバい具合いになってきて、いつ自分が感染者や濃厚接触者になってもおかしくない。
そんな行動制限をしなければならない状況においても、自転車は感染や濃厚接触とは無縁だし、換気抜群の屋台でのお一人様もそうである。
コロナ禍で自転車に乗る時間が増え、自転車の楽しさや面白さをを再認識する今日この頃、金山辺りをポタリングしていると何処からか音楽が聴こえてきた。
『音子島 in 金山にぎわいマルシェ』というイベントが金山総合駅南口で開催されていて、寒空の下かじかんだ指でギターの弦を押さえる熱のこもった歌声にしばらく足を止めて聴き入り、マルシェを散策すると『とろとろ たこ焼き 四季桜』という幟が目に入ってきた。
コロナ禍になってからしばらく行けていないが、これまでにライブを聴きに大阪へ行った回数は20回は下らず、その際には結構な割合で本場のたこ焼き屋に足を運んでいる。
もちろん例外なくどのお店も美味しかったのだが、とろとろであればあるほど好みであり、尚且つ表面がカリっとしていれば言うことない。
その中で一番のお気に入りは枚方市にある『藤田川 (とうだがわ)』 。
店長オススメの岩塩を注文すると、50分待ちとのこと。
どうやら人気のお店みたいなので期待して待とう。
待ち時間に拝見した『時代殺陣 蓮珠-Renju』の一糸乱れぬ気合の入った太刀さばきにバッサリと心が斬られた。
大太刀での剣舞や南京玉すだれなど、飽きることなく楽しめて、鋭い目ぢからには美しさもあり、しかも花柄の剣士は超カワイかった。
15時55分になったのでお店に行くと「81番の方~」と呼んでいて、私の79番は既に焼き上がっていた。
しまった、5分前に行くべきだった。
それにしても剣豪の如く見事なピックさばき。
幟に偽りなしで、中はとろとろ、しかも表面はカリっと焼けていて、岩塩が味を引き締めている。
これは名球会入り決定の美味しさ。
藤田川のときのように真の焼きたてアツアツを食べ直したかったが、さすがにまた1時間近くは待てないので、出店情報を確認して次の機会にしよう。
たまーに行く、藤が丘の人気店『いちから』。
「カリッ、とろっ」ではなく、「ふわっ、とろっ」といった感じで、将来歯がなくなったとしても、ここのたこ焼きだけは食べられる。
イートインスペースがあって、焼きたてアツアツが食べられるのはありがたい。
ここの名物も塩味で、岩塩もめずらしいが、塩マヨネーズも他では聞いたことはない。
ちなみに藤田川にはクレイジーソルトなるメニューがあって、心斎橋に並んでいる『どないやねん』と『しらんがな』など、大阪は味だけでなくネーミングもさすがである。
こっちのネーミングもなかなかのインパクトである『WATANABBQ』。
ネーミングだけでなく、炭火でじっくりと焼き上げたフォルムもかなりのインパクトで、お店の方が愛情も込めていると言われたのは、それだけ手間隙を掛けて焼いているという意味でもあり、食べる前からそれが十分に伝わってくる。
私が注文したスモークブリスケットもじっくりと手間隙を掛けることによって肉の旨みが凝縮され、たこ焼きに負けないほどのやわらかさ。
これは名牛会入り決定の旨さ。
スモークレッグチキンも食べてみたい。
目の前ので華麗に焼き上げるたこ焼きや修練の賜物である殺陣が匠の技と言うならば、手間隙かけたBBQは匠の心意気である。
コロナ禍により多くのイベントが中止になる中、愛知県では無店舗業者への補償はないみたいだし、全国的に見ても新たにキッチンカーを始める場合や、店舗のあるお店が店舗外でも出店する場合などに補助金が出る程度みたいである。
ステージ上のミュージシャンは「寒い中聴いてくださりありがとうございました」と、お礼の言葉を口にしていた。