2024.9.8 シアターカフェ
2023年10月に能登半島を訪れて能登の美しさに魅了されたイタリア人の写真家が、その2ヵ月後に起きた地震に心を痛め、「イタリア人が日本人を救う」というドキュメンタリーを撮ろうとイタリア人映画監督をボランティアに誘う。
そんな中、東日本大震災でのボランティアの経験があり、能登でのボランティアを計画しているイタリア人女性シェフと出会い、彼女のキッチンカーでの炊き出しに同行することを決める。
「誰でもボランティアになれる」「小さなことだけでもいい」
頭では理解していても行動に移せるかどうか。
イタリアのナポリには、お金に余裕がある人が自分のエスプレッソ代に加えて見知らぬ誰かのエスプレッソ代を払う保留コーヒーという習慣があって、手持ちのお金がない人がバールで「保留コーヒーありますか?」と聞いて、もしあれば無料で飲むことができる。
イタリア人にはそういった助けたり助けられたりするお互い様の精神というのが当たり前のようにあって、食糧支援がなくても黙っている日本人に対し「怒ろうよ」と言う。
イタリア人の視点での被災地のリアルな姿に考えさせられ、温かい料理とボランティアを楽しんでいる陽気さが被災者を元気づける。
能登にご実家があるという男性が鑑賞に来られていて、復興について道路の整備や生活インフラなど「大きい部分がまだ」だそうで、岸田自民党にはガッカリというところか。
立憲民主党の代表選挙で11日に4人の候補者が能登半島地震の被災地を視察したあと、政策討論で災害対策の意見を交わし、12日には党所属の地方議員との討論会にも出席されたが、自民党の総裁選の争点として被災地の復興や災害対策は見えてこない。
鑑賞料金は全額能登の支援のために寄付されるということで、オーナーの江尻さんと寄付先について話をさせていただいたのだが、何に使われるかわからない募金よりピンポイントでの寄付は被災地のことを考えるきっかけにもなる。