2024.7.11 シャルキュトリー・レストラン 里山きさら
久しぶりにドラゴン服部シェフとのグルメ日記。
NAGOYA Cycle Sports Days にキッチンカーで出店されていた里山きさらの鹿肉チーズバーガーのガツンとくる美味しさに他のジビエ料理も食べてみたくなりお店へ伺った。
ランチの里山フルコースを注文。
自家製スモークサーモンのサラダと本日のスープ。
手作りパンには豚のエリットが付いていて、噛むほどに旨味がじゅわっと口にひろがり、塩気も程よくワインが欲しくなるが、私は車の運転があるし、ドラゴンはこのあと大名古屋ビルヂングの超人気店で仕事のため残念。
本日のシャルキュトリー盛り合わせ。
日替わりで5種のシャルキュトリーがいただけて、どれも無添加なので新鮮で安心。
選べるパスタは5種類の中から鹿のラグーソースパスタをチョイス。
コクがあってパスタとの相性もバッチリ。
鹿のローストは、ジビエの臭みはまったくなく、やわらかジューシー。
ジビエが食べたくなった切っ掛けであるドキュメンタリー『WILL』で、東出昌大さんは一人で山へ向かい銃で仕留めた鹿をその場で血抜きして息を切らしながら担いで山を下りる。
肉の美味しさは血抜きの具合によって左右され、仮死状態で心臓がまだ動いているときに血抜きをすれば心臓の動きがポンプの役割をして素早く血が流れていく。
里山きさらは6次産業の認定を受け、捕獲・解体・精肉・加工まで一環して行っていて、だからこその美味しさ。
命をありがたくいただいた。
シフォンはふわふわ、プリンは濃厚、ゼリーはさっぱり、デザートも美味しくいただいた。
まさに里山といったロケーションが広がり、この日は雨模様だったが天気が良ければテラス席で自然を眺めながらいただくこともできる。
水道もガスもない里山で、狩猟生活を送る東出昌大さんに1年間密着したドキュメンタリー『WILL』。
壁に貼ってある「命とは」の問に「命を食べる存在」と、ある猟師は答える。
命とはひとつの個体ではなく、食ったり食われたり全部が繋がっていて、熊が人を襲うことが増えているのも、野生の動物が農作物を荒らすのも、その答えは人間に返ってくる。
認知症になった父親の面倒を看るために帰った里山で、虐待を受けた記憶喪失の子供に自分は母親だと嘘をついて3人での生活を送る先にある真実を描いた『かくしごと』。
ヒューマン・ミステリーということだが、ヒューマン・ストーリーの部分がメインテーマになっていて、ラスト10分で怒涛の展開となり、観終わったときには確かにミステリーであった。
予想だにしていないラストシーンに涙が溢れ、そのシーンをなぞるかのようにエンドロールで羊文学の『tears』が流れる。
どちらも素晴らしい作品だった。
ひとつ前の投稿で、村本大輔さんと森永卓郎さん、テレビから干されたお二人のことを書いたが、東出さんもテレビから干されている。
映画では、ファイル共有ソフトに絡む著作権法違反を扱った『Winny』や、関東大震災での朝鮮人虐殺事件を扱った『福田村事件』など社会派の作品にも出演されているが、先の東京都知事選で3期目の当選となった小池百合子都知事は虐殺事件には「諸説ある」ということで、これまで通例とされていた追悼文を取りやめた。
「諸説ある」ではなく、都知事としての見解を知りたいところである。
どうでもいい芸能人のスキャンダルは必死に追うが、討論のない都知事選や都庁のブラックボックスの追及をしないテレビ。
杏さんも東出さんも映画でご活躍してください。