2021.10.31 WOOD BOX 夢造作 妹尾美穂 (kh) 阿部篤志 (pf)
JR沼津駅から修善寺にあるライブ会場までは20kmちょっとと、自転車で走るにはちょうどいい距離なので、JR沼津駅まで車に自転車を積んで行って、そこから会場までは自転車で行くことにした。
開演時間に間に合うには早朝に出発しなければならないため、藤井聡太先生の史上最年少三冠達成をお祝いした垂れ幕のかかった瀬戸市役所で期日前投票を済ませた。
しかしながらライブ当日は雨となり、駐車場があることはあらかじめ確認していたので、車で会場まで行くことにして、9時頃に自宅を出発した。
車窓から富士山を見られず残念に思いながら、新東名、伊豆中央道、修善寺道路と乗り継いで会場近くまで行くと、そこからは山道。
ナビがないと迷いそうな道をクネクネ登ると、会場の「WOOD BOX 夢造作 (むぞうさ)」が見えた。
けっこうな勾配をかなり登って来たので、自転車だったら間違いなく死んでいた。
雨でまじ助かったが、会場に貼ってあったライブのポスターを見ると、修善寺山頂ライブと書いてあった。
間違いなく山頂である。
「夢造作」はログハウスの事業所で、ご自宅の1階は「眺望カフェ・アンダン亭」としてカフェの営業もされている。
この遊び心満点のご自宅兼お店は代表で大工の渡辺さんが建てられたとのこと。
2階には露天風呂もあるらしい。
出演者からのお心遣いがうれしいチョコレート。
予約しておいた本日のプレートは、酵素玄米を中心にして、しいたけのシーチキン詰め、とりはんばーぐ、里芋のあんかけ、などがまわりを囲んでいて、プリンのデザート付き。
どれも採りたての味がして美味しくいただいた。
地産地消なんだろうな。
コーヒーも香り高く雑味のない最高の味わいだったので、もちろんおかわり。
khと略したのは鍵盤ハーモニカのことで、鍵ハモユニットiMAcocoによる1stアルバム『0(わっか)』に続く2ndアルバム『1(いのち)』。
その1曲目に収録されている『くもりのち晴れ』からライブは始まった。
美穂さんのピアノは何度もお聴ききしたことはあるが、ライブでの鍵ハモはこの日が初めて。
ピアニストが鍵ハモ?と、当初は訝しさもあったが、これまでの鍵ハモの普及と新たな可能性を追及する活動は、ARTS for the future!事業(コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業)に選ばれるのも当然だと言えるご活躍ぶりである。
そして、目の前での演奏をお聴きして深く納得した。
さざ波から大きなうねりまで、低学年向けのやさしい音かと思ったら神聖さを感じる荘厳な音にも聴こえる、他の楽器にはない奏法での幅広い表現力。
ピアノの阿部さんはこのあと急いで東京に戻って Bunkamuraオーチャードホールで八神純子さんサポートをされるとのことで、まじスゲェ。
八神さんは今さら説明するまでもないがピアニストとしても素晴らしく、二人の素晴らしいピアニストからお願いされるとは、それだけでも阿部さんの凄さは伝わると思うが、美穂さんの凄さも併せて、ぜひお聴きいただきたい。
この日のライブでも披露された『キルギスタンの歌』。
鍵盤ハーモニカがグランドピアノと管弦楽団を従えてステージの真ん中で吹く姿を美穂さん以外に誰が想像しただろうか?
この曲でのピアノソロでは、麓からの霧が山頂に舞い上がり幻想的な世界となった。
最初からライブをすることを想定して建てられたのだろうか。
高い吹き抜けが心地よい反響を生み、大きな窓が心地よい開放感を生む。
その中を阿部さんの天使のようなファルセットがゆらゆらと浮遊していた。
こんな環境でライブを楽しめる会場はそうそうないだろう。
天気の良い日には富士山も見えるそうだが、もやっている景色も悪くない。
気分は『雨のち晴れ』といったところか。
『Come Rain or Come Shine (降っても晴れても)』という名曲もある。
この日のライブのために神様が用意された素晴らしい天気である。
1stステージ終了後の休憩時間に美穂さんと何年ぶり?という話になった。
「MCでお子さんが4歳になったと話されていたから、たぶん5年ぶりじゃない?」と私。
Facebookで確認してみるとやはり約5年半ぶり。
あっという間という感覚だが、5年半前に演奏していただいた 「BEEKELEY CAFE」と「らくだう」の、どちらも閉店してしまったことには時の流れも感じる。
阿部さんとのDUOでまた瀬戸を盛り上げていただきたいな。
この日は衆議院議員総選挙の投票日であり、ハロウィーンであり、豊島竜王と藤井三冠との竜王戦第3局の2日目でもあって、ライブ前や休憩中、ライブ後などにYoutubeの藤井聡太先生徹底応援番組『もりけんTv将棋』で熱戦の模様をチェックした。
14時45分現在、中盤からそろそろ終盤に向かおうかという場面では互角のようだ。
でも本当の意味での互角とはちょっと違う。
圧倒的な終盤力を誇る藤井三冠に対しては、たとえ豊島竜王であっても中盤で少しはリードしておかないと苦しいだろう。
帰り道で浜名湖サービスエリアに寄った際に対局状況を確認すると藤井三冠が勝利されたところだった。
藤井三冠、おめでとうございます!
評価値グラフが先手有利の上向きになってからの勾配はツール・ド・フランスの山岳王でも登れない激坂だった。
少しでも流れが来たら一気にその流れを持っていってしまう恐ろしいまでの終盤力が伺える。
瀬戸市に、瀬戸・尾張旭・長久手を放送エリアとする、RADIO SANQ (ラジオサンキュー) というコミュニティFMがあるのだが、もりけんさんがこの放送局の藤井先生応援番組を紹介されたところ、サンキューさんからコメントが来て、もりけんさんがサンキューさんの番組に出演されるとか、瀬戸に来ていただくとか、という話になった。
その中でもりけんさんが「瀬戸を盛り上げたい」と話をされていて、大変うれしく思い、ぜひ実現していただきたい。
「藤井聡太先生によって人生が変わった」と話されるもりけんさん。
藤井先生が生まれ育った瀬戸にぜひお越しください。