necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

『先生、私の隣に座っていただけませんか?』上映&トークショー

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2021.12.26 岐阜CINEX 堀江貴大監督 『先生、私の隣に座っていただけませんか?』

 

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岐阜に来たらマストで寄る HONKY-TONK でカレープレートを注文すると、店内の撮影は一切禁止だったのが、手元のみOKになっていた。

お客さんからの要望があったのだろう。

野菜の味は濃く歯ごたえもしゃきしゃきで、瑞々しさが伝わればと思う。

 

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中本マスターに、今からCINEXで岐阜出身の映画監督のトーク付き上映会に行くことをお伝えすると、CINEXへはご夫婦で『寝ても覚めても』を観に行ったことがあるとのこと。

新婚で不倫映画とは、どっちからの提案?と思ったが、仲が良いからの選択でしょう。

堀江監督が新婚で撮られたのも不倫映画。

しかも笑えるしサスペンスだし、夫婦で観たら会話が盛り上がること間違いなし。

 

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年末が差し迫ってきて、毎年恒例の「シアターカフェ・マイベスト10」について、ぼちぼち考えている。

そんな折、改めて鑑賞したが、やはりこの作品は外せないでしょう。

いろいろな方のマイベスト10をお聞きしたいので、気軽にご参加を。

 

necojazz.hatenablog.com

 

ひとつ前の投稿で、映画を選択する一番目の決め手は監督であることを書いたが、この作品はまさにそれ。

しかも、二番目の決め手である俳優陣も言うことなし。

 

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地元岐阜での堀江監督作品の初上映ということもあって、客席にはご両親をはじめ、ご親戚やご友人なども来られていて、大勢の方が集まっての凱旋上映となった。

 

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なので、通常のトークイベントよりも時間たっぷりで、いろいろ興味深いお話をお聞きできたし、写真もどんどん撮って拡散してくださいとのことだったので、トークの内容を少しだけ。

ネタバレありですのでご注意を。

黒木華さん演じる佐和子が金子大地さん演じる自動車教習所の先生新谷に「先生が隣にいると安心して運転できるんです」言うセリフで、好きになっているのを理解して言っているのか、それとも好きなっちゃったのか、のツーパターンをさらりと演じられて、スゴイと思われたそうだ。

どっちの演技かスクリーンでご確認あれ。

黒木さんと柄本さんの間も絶妙で、間や言い回しによってクスッとさせられ、引き込まれる。

因みに黒木さんはひとつ前の投稿で書いた京都造形芸術大学(現京都芸術大学)の映画科を卒業されていてる。

もうひとつ、佐和子の母親役を演じる吹雪ジュンさんのシーンはかなりカットされたそうで、そのカットされた部分のセリフがテレビを消すだけのシーンで表現されていて、前からすべてを知っていたことを明かすセリフがむちゃくちゃ生きてきている。

当初回想シーンから始まる構想だったのを後半に持ってきていることによってガラリと作品も変わっただろうし、改めて映画は監督に依るところが大きいと納得。

黒澤清監督、濱口竜介監督に続く監督になる期待大。

 

www.tochiko.co.jp

 

岐阜CINEXでの上映は年明け1月7日まで。

お正月休みに是非!

 

CHAIN/チェイン  ショコラトリーChii•Luhaitme

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2021.12.23   名演小劇場  福岡芳穂監督  『CHAIN/チェイン』 

鑑賞する映画を選択する決め手は人それぞれで、私は監督に依る場合が多い。

福岡監督の作品は初鑑賞だが、今回の決め手となったのは北白川派の制作であること。

北白川派とは、京都芸術大学映画学科の学生とプロの映画人が協働して映画を制作するプロジェクトで、劇場公開を目的としている。

今年公開された山本起也監督の『のさりの島』や、鈴木卓爾監督の2019年公開『嵐電』などがあり、今作は第8弾となる。

将来は映画の仕事に携わりたいと考えている志士には魅力的なプロジェクトであり、プロ側は若手を育て実験的な試みができる場であり、観る側としても何か特別感がある。

 

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会津潘を脱潘した架空の浪士の目を通しての新選組の内部抗争「油小路の変」を題材にした着眼点や、京都タワーなど現在のカットも交えての時代は変わっても人の営みはずっと繋がっていることの表現は、斬新な太刀筋で鮮烈な切れ味。

かつての同志が刀を交え無惨にも死体が晒された油小路で、現在の人々は死体にスマホのカメラを向け、そのあと写真に何か言葉を加えて世間に晒すのだろう。

思想が違うというだけで切り殺してしまう世の中ではなくなったが、何かちょっと気に入らないだけで言葉をという刃を振りかざし、返り血を浴びることなく人の心を切り刻む世の中になってしまった。

少なくとも切り殺す側も命懸けだったのに、死体が転がっていても気に留めない世の中になってしまった。

「百年経ったら、きっと・・・・・・」

便利になったことは間違いないが、良い世の中になったとは思えない。

映画を選択する際に監督の次に決め手になるのが出演者だが、お目当ての土居志央梨さんと辻凪子さんの存在感は圧倒的だった。

 

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名演小劇場からの帰り道、ジョゼ珈琲へ。

クリスマスケーキの配達と同じタイミングで店に入った。

クリスマスケーキを何処で購入するかの決め手も人それぞれ。

私はコンビニで売れ残ったのが安くなるのを狙うハイエナ系。

 

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配達の女性二人が出たあと、オーナーの塚田さんにお聞きしたところ、コーヒー学校で一緒だった女性が母親と配達されているとのことだった。

コーヒーに付いているチョコブラウニーは彼女のお手製で、少しかじっただけで濃厚な甘さが口に広がって美味しい。

修行でフランスへ行かれたそうだが、とてもそんな感じではなかったのでびっくりされたとのこと。

現在は工房でお菓子作りをして、置かさせてもらえるお店を探しているがなかなか見つからず、今のところはジョゼ珈琲だけでマルシェに出店しても芳しくないらしい。

もちろんコロナ禍で難しいこともあるが、どうやら営業とか売り込みが苦手な方のようだ。

 

https://www.instagram.com/chiiluhaitme/

 

チラシにあるQRコードからインスタをチェックすると、フォロワー18人とは、さすがに少な過ぎるだろう。

お世辞でも映えてるとは言い難いが、手作りの暖かさを感じる方が好きなので、私で19人目。

少しでも気になった方はフォローしていただいていて、もし宜しければお試しにご注文を。

クリスマスは終わってしまったが来年もやって来るし、バレンタインや誕生日だってあるし、何でもない日を特別な日にしてもいい。

その1分の間ジョゼ珈琲に居なかったら、ショコラトリー Chii•Luhaitme のことを知ることはなかったし、偶然という要素はかなりの決め手になる。

『DOCUMENTARY OF GOOD PLACE-Live Together,Rock Together-』 『ONGEN!』

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2021.12.18     Theater Cafe      監督  UGICHIN(ウギチン)

DOCUMENTARY OF GOOD PLACE-Live Together,Rock Together-

 

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ライブハウスは新型コロナウィルスの影響を最も受けたと言ってもいいだろう。

大阪のライブハウスでクラスターが発生してからは悪の巣窟のように呼ばれ、金銭的な苦労はもちろん、精神的にも辛かったことは想像に難くない。

その苦境の中で,、全国5都市を結んで行われたオンラインサーキットイベントの模様をミュージシャン、スタッフ、音楽関係者などへのインタビューを交えて問題点や生き様を映し出したドキュメンタリーである。

参加ライブハウスは、桜坂セントラル(沖縄)、松山サロンキティ(愛媛)、心斎橋Pangea(大阪)、新宿LOFT(東京)、苫小牧ELLCUBE(北海道)。

配信ライブも名古屋飛ばしかよ、と苦笑い。

この中で唯一行ったことのあるのが心斎橋Pangeaで、その時に「知らんがな」というたこ焼き屋に寄った。

 

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エンドロールのクラウドファンディングにも「知らんがな」という名前を見つけ、最初のクラスター以来一度もライブハウスでクラスターが発生したことを聞かない中で、ライブハウスもクラスターなんて「知らんがな」と言いたいだろう。

 

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出演バンドは、愛はズボーン、INViSBL、河内REDS、デラックス×デラックス、TERRASEA、the Triops、なづき、ひめキュンフルーツ缶BUGY CRAXONEbootleg verrolls、BUMBA、PUTAINS、Lilly drop、浪漫革命。

聴いたことがあるバンドはひとつもなかったが、それでも十分に楽しめたので、知ってるバンドがある方は尚更楽しめるだろう。

 

ws-tokyo.com

 

一寸先闇バンドは19日にワンマンライブで配信もありますので、こちらも是非!

 

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JBLのスピーカーもライブハウスさながらの大迫力で、オーナーの江尻さん曰く「いつもより音量大きめです」とのこと。

音楽好きはもちろん、コロナ禍で苦境に喘ぐ人々にもその重低音は響くだろう。

 

theatercafe.blog.fc2.com

 

上映は12月26日(日)までですので是非!

21日(火)と22日(水)は定休日ですので、間違えて来ても知らんがな。

 

naoyukihiyoshi.hatenablog.com


この日、神戸の100BANホールで行きたいライブの配信があった。

日吉直行さん(pf)と浅井良将さん(as)との Piano Solo & DUO『ONGEN!』。

お二人ともライブに足を運びたいと思っているミュージシャンだが、名古屋に来られる機会は少なく、まだ生ライブではお聴きしたことはない。

実は日吉さんとは名古屋にお呼びするお話もさせていただいたが、謙虚過ぎるお人柄もあって実現しておらず、配信でお聴きできるのはありがたい限り。

映画の爆音とは対照的な耽美で深淵な世界。

思わず見惚れてしまう指使いをアップで堪能できるのも配信ならでは。

 

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アーカイブ配信は12月26日(日) 23:55 まで視聴できますので、こちらも是非!

ロックとジャズ、音量が違えども熱量の高さは同じである。

Ito Amane Quintet

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2021.12.13    THE WIZ

伊藤天音 (pf) 永田隼 (as) 須賀奏太 (gt) 串原光星 (b) 榊原周耶 (ds)

 

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WIZの月曜日は Monday Jam『学生ライブの日』として、学生のみなさんに演奏の場を提供されている。

この日は、名古屋音楽大学名古屋工業大学名古屋芸術大学名古屋大学、と様々な大学から精鋭達が集まった。

これからの名古屋のジャズシーンを知るためにも聴いておきたい本気のメンバーの音は、なるほどと唸る実力者揃いだった。

 

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その中でも私のイチオシ、伊藤天音さん。

7月に主催した渡辺翔太さん&梅井美咲さんの2台ピアノコンサートでのオープニングアクトをお願いして以来、お久しぶり。

オリジナルのセンスもあって、上手いことは間違いないが、もっと遊び心を持って破目を外しても良いのではと、本人と話したこともある。

上手いのが当たり前のジャズの世界では優等生だけで食べて行くのは難しい。

その点の近況をお聞きしたところ、予想外の決断にビックリオッタマゲで、現状を打破したい気持ちがひしひしと伝わってきた。

これは確変の予感がする。

 

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学生ライブのあとは学生によるジャムセッション

ライブ出演者がホストとなり、10人程が組み合わせを変えて5曲を演奏。

その中で一番気になったのはベースを弾いている写真の女性。

弾く前の所作から雰囲気があって、弾き始めてからも余裕を感じた。

またお聴きしたいです。

 

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リスト表のボーカルの欄に○印がなかったので、ボーカルなしだと思っていたらホストプレイヤーの須賀さんがボーカルを買って出ての「Georgia on My Mind」。

スマホで歌詞を確認しながらの味のある歌声と独特な表現力。

彼はジャズ世界で食べて行けるかも。

AVOCADO BOYS クリスマスライブ

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2021.12.12  IMOM COFFEE ROASTERS AVOCADO BOYS クリスマスライブ

Lena (vo) 谷川創一 (as) 砂辺佳春 (gt) 笠井亨 (b) 中尾ユウ (key) 吉田裕 (per) 鈴村明任 (ds)

 

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ジャズ茶房靑猫にて「アボカドボーイズ、レコーディング中みたいですよ」とのマスターの言葉に「じゃあ、リリースライブ行きたいですね」といつもの通り返した。

アボカドボーイズのリーダーの吉田さんは靑猫の常連で、マスターから何度もアボカド情報をお聞きしているがずっと行けておらず、行く行く詐欺みたいな感じになっていたので、今度は絶対に行こうと思った。

私も週一で靑猫に通っているが、吉田さんとはずっとすれ違っている。

 

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その翌々日、久しぶりにIMOMに寄ると恒例の「くりすますじたく」のチラシが置いてあった。

私は毎年「クリスマス自宅」ですけど。

 

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チラシを見ると、アボカドのライブがあるではないか。

このタイミングで行かなかったら行く行く詐欺確定でしょう。

早速、コーヒーをおかわりするタイミングで予約をお願いした。

 

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2杯目以降は200円引きになり、読書などでゆっくりしたいときにはうれしいサービス。

椅子もゆったりと座れ、隣の席との間隔も広めでリラックスできるので、ついつい長居をしてしまう。

 

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ライブチャージはドリンク+ハーフサンドイッチor焼き菓子が付いて2000円という嬉しい価格設定だった。

 

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12月2日の投稿で名古屋のカフェ事情は群雄割拠のようであると書いたが、その主役がIMOMと言っていいだろう。

ここ1年余りで南区の道徳と伏見の長者町に個性的な新店舗をオープンされ、まだこれからも新展開が続きそうな勢い。

1号店は「くりすますじたく」も5年目で、地域に浸透してきて長久手の顔となってきた。

ライブも大盛況で、店長の野中さん、お疲れさまでした。

 

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        2015.8.30 八事 Popcorn にて

AVOCADO BOYS はバンドを結成してすぐのライブをK.Dハポンでお聴きして以来。

3年ぶり?、4年ぶり?、くらい。

当時のドラマーで「2×」(ツーバイ)や Fat-tailed Toad でも活動されていた越智さんからお誘いをいただいて足を運んだ。

「2×」は、エレクトリックなキーボード&ドラムのDUO。

MEHLIANA(MEHLDAU&GUILIANA) を思わせる音楽性でカッコ良かった。

 

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         2015.10.4 豊田 楽風-RAFU にて

越智さん以外のメンバーは知らずにAVOCADO BOYS のライブに行くと malachite (マラカイト) でお聴きしていた、谷川さん、笠井さん、中尾さんがいて、オヨヨのメンバー。

malachite は民族楽器と電子機器をマッチングさせたアンビエント的なコンテンポラリージャズで、心地よかった。

AVOCADO BOYS は、個々やジャズを中心としたバンドで活躍している腕利きのミュージシャンが集結し、だたのポップスではないボーダレスな音を聴かせてくれる。

 

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クリスマスソングを散りばめたライブは煌びやかでハッピーでアーバンな夜。

Lenaさんがテーブルをまわってクリスマスプレゼントをひとりずつに手渡ししてくださり、そのお気遣いと大きな焙煎機が暖炉のようにも見えてじんわりと心から温めてくれた。

ホワイトクリスマスでは静かに降り積もる雪のようなしっとりとしたボーカルで、幻想的な世界が広がり、ギターの音色はダイヤモンドダスト

 

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今度はガッツリとオリジナルのライブも楽しみたい。

年明け1月7日のK.Dハポンは小編成でのアコーステックライブらしい。

様々な編成で聴かせてくれるのもアボカドの魅力の一つ。

レコーディング、がんばってください。

吉田さん、また靑猫で。

中村佳穂 うたのげんざいち 2021 in 京都 ロームシアター

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2021.12.7 ロームシアター京都

中村佳穂 (vo,pf,key)   西田修大 (gt)   越智俊介 (b)   林田順平 (cello)   伊吹文裕 (ds)

村島洋一 (vo)   君島大空 (gt) Colloid (cho)   スティーヴ エトウ (per)

 

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佳穂さんの地元、京都での『うたのげんざいち』。

当初は2020年6月14日に開催されるはずだったがコロナ禍の影響で中止となり、2021年5月20日に決まった公演も延期され、地元のファンは待ちに待ったことだろう。

当然、チケットは速攻で SOLD OUT になり、涙を飲んだ方も多い中、なんとなんと1列目の席をゲットできた。

ただし4階ですが...

その4階席から眺めた佳穂さんの晴れ舞台はまさに絶景だった。

 

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佳穂さんの現時点での集大成とも言えるライブは、初期のナンバーから来年リリースされるアルバムの収録曲までバランスよく配置され、佳穂一味で一番のボスキャラであるスティーヴ エトウさんの登場には心踊った。

麗しの50代は還暦を過ぎても鬼カッコ良さに磨きがかかり、オチャメ度も増していて、やはり段ボールが良く似合う。

そして、佳穂さんにはクジラのように美しいピアノが一番似合う。

 

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私が佳穂さんと遭遇したのはスティーヴさん目当てで行った奈良ろくさろんのDUOライブでのこと。

日本で唯一の風鈴音楽家や琵琶法師といったかなりディープなラインナップだった高畑街道祭りで、ひと耳惚れした。

その衝撃的ファーストタイムの再現に一瞬にして時は戻り、そこから数々足を運んだライブの映像が走馬灯のようにぐるぐると頭の中を回り続け、脳みそがバターになりかけた。

ティーヴさん、もしかして同じ段ボール?

 

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ご一緒していただいた京都のイラストレーター、ナカガワ暢さん。

テレビドラマや映画に街の飲食店などなど、様々なイラストを手掛ける中で、ライブのチラシやCDジャケットなどの依頼も多く、ミュージシャンや音楽関係者からの信頼も厚い画伯。

ライブというのはミュージシャンが演奏するだけではなく、佳穂さんの飛びきりの笑顔を撮った写真や、その笑顔の前で楽しそうにしている文字、グランドピアノを象った舞台、この日のためだけの衣装に、それらを映えさせるライティング、演奏の素晴らしさを増幅させる音響など、様々な人の手によってつくられている。

そして、今回は配信で伝える技術も。

 

 

ライブに行くのだから配信は観なくていいだろうと思っていたが、あんなの聴かされたら観ない訳にはいかないだろう。

コンサートの模様は生配信されていて、ご覧になられた方も多いと思うが、見逃し配信が12月31日23時59分まで絶賛配信中なので、とにかくご覧いただきたい。

オペラも開催されるホールだけあって包み込まれるような音響は確かに素晴らしかった。

でも4階席だったせいなのか、音が響き過ぎて歌詞やMCがはっきりと聴き取れなく少し残念に思えたが、配信ではクリアに聴きとれて音質もカメラワークも画質も滅茶苦茶イイ。

ぼんやりとしか見えなかった衣装もばっちり拝見できたし、何よりも全員の表情がステキであった。

メガネをはずした佳穂さん、可愛さより綺麗が優ってました。

佳穂さんが音楽を始められてからひとりふたりと仲間を増やしていく姿はまるで麦わらのルフィーのようで、純粋に歌や音楽が好きな姿には人を惹き付ける引力があり、そこには打算などない。

その仲間はこの日ステージに上がっているメンバーだけでなく、これまで共演してきたミュージシャンや裏方さん達、会場に居た観客や応援しているファン、みんなクジラのように大きな船に乗り込んでいる。

そして、羅針盤でげんざいちを確認したら次の夢に向かって帆を上げる。

佳穂さんの航海はまだ始まったばかり。

目の前に広がる海は世界へと続いている。

牧山純子 Birthday Live Tour 2021

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2021.12.6 STAR☆EYES 牧山純子(Vln)  原田達也(pf)  中林成爾(Vc)

 

それぞれが音楽大学でクラシックを学ばれた同級生トリオによるジャズとクラシックのハイブリッド。

同じ曲でも編成やメンバーによってまったく違って聴こえるのがジャズの魅力のひとつだが、メンバーの間柄も音に影響を及ぼす。

まったく初めましてのメンバーによるライブでは、緊張感のあるライブになる傾向があるだろうし、手探りの部分が聴き取れたらそれも面白いと思う。

そういう意味では、気心知れたクラシカルトリオは、リラックスしてゆったりと楽しめるライブであり、お互いを知り尽くしているからこその高度なやり取りを楽しめるライブでもある。

 

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1st ステージは世界三大作曲家 (バッハ、モーツァルトベートーヴェン) の曲を中心にクラシックを様々なアレンジで。

2nd ステージはニュープロジェクト『アレグリア』や『ルチア~スロベニア組曲』などから。

スロヴェニア組曲』はいつもは『風』のみだったりするが、『大地』『水』『空』『風』のバースデースペシャルでの豪華フルコース。

ジャズとロックとのハイブリッド『アレグリア』をクラシカルトリオで調理した創作料理も新鮮で魅力的だった。

異なる文化が交わることによって発展するように、ジャズの最前線もハイブリッドによって優れた音が創造されている。

次回は、ボンジョビの『Livin'On A Prayer』を中林さんのボーカル付きでぶっ飛んでほしい。

 

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11月5日にもクラシカルトリオのコンサートに足を運んでいて、会場は美Sailent motoyama の黄金ホール。

90席のキャパにスタインウェイB211を備えた本格的なホールだった。

 

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知らない世代の方のために貼っておきます。

 

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防音性に優れた楽器の弾けるマンションの中にあるホールということで以前から気になっていたが、音響も椅子の座り心地も良く、素晴らしかった。

クラシックに限らず使用できるそうなので、耽美系のジャズなどには持って来いだと思う。

 

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クラシカルトリオを生音で堪能できるホールコンサートはやはり格別だし、プログラムもホール仕様だったように思う。

牧山さんのドレスも上品なピースサインもホール仕様。