necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

平倉初音『WHEEL OF TIME』アルバムリリース記念ライブ

 

2023.3.27   THE WIZ    

平倉初音『WHEEL OF TIME』アルバムリリース記念ライブ

平倉初音 (pf)     池田篤 (as)     井上陽介 (b)

 

 

前回に初音さんをお聴きしたのは若くて屈強なリズム隊とのコンテンポラリーなオリジナル中心のプログラムだったが、今回は優しい笑顔のマエストロとのスタンダード中心のプログラム。

エストロ二人は私と同世代で、初音さんくらいの年頃だった時には「新しい考え方や価値観をもつ若い世代」ということで「新人類」と言われた世代である。

「Z世代」の初音さんからすれば、「何それ?草w」だろうが、時代は回っているので仕方ない。

 

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「Z世代」のアーティストたちが新感覚で刺激的なオリジナルをリリースする中で、スタンダード集は逆に新鮮さを感じ演奏は斬新であった。

しかも小難しい曲ではなく、誰しも知っているであろう王道のナンバーが並び、古き良き時代を偲ばせるジャケットはシカゴ万博で建設された観覧車だそうだ。

愛知県は稼働している観覧車の数が全国で一番多く、WIZから近い繁華街の真ん中、サンシャイン栄にある観覧車は名古屋の観光名所にもなっていて、時代が回っても人気のあるスタンダートなアトラクションである。

そう言えば、元ラブリーの名物スタッフのジョニオ君がミュージシャンとこの観覧車に乗って楽しんでいる様子をシリーズ化してSNSにアップされていたが、ジョニオ君は元気かなぁ。

 

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2017年に井上さんとご一緒された時のジョニオ君の投稿。

 

 

「Z世代」と「新人類」は移動中の車内などで会話が合ったのだろうか?と思うが、スタンダードジャズという共通語での演奏は常套に流されず、独自の解釈と組み立てで、スイング感、リリシズム、タッチの美しさなど、すべてがよいちょまるで、初音さんしか勝たんかった。

 

 

時の車輪」が回り、世代が移ろい続ける中で、スタンダードの名盤も生まれ続けている。

その中で、マグナス・ヨルト・トリオの『Someday.Live in Japan』は、私にとっての名盤中の名盤であり、その大好きなアルバムのジャケットっぽいピンボケ写真が撮れたので、久しぶりに聴き入った。

平成のスタンダードアルバムはこれしか勝たん。

そして、『Wheel of Time』も、Z世代による令和を彩る名盤として聴き続けることだろう。