necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

Silent Jazz Case featuring SOA

 

2022.7.3 Mr.Kenny’s 

Silent Jazz Case featuring SOA
島裕介(tp,fl,flh) 河野祐亮(pf) 杉浦睦(b) 大津惇(dr) SOA(vo)

 

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本来なら2020年6月14日に島さんとSOAさんのツーショットを拝見できるはずだったが、コロナ禍の影響によってお預けとなっていた。

あれから2年以上が経ったわけだが、とてもそれほど前のようには思えない。

年を取るほど1年が短く感じるという法則の所為もあるのだろうが、そんなことよりも強烈なファーストインパクトの印象がありありと残っていたからであろう。

ちょっとハスキーな低音からの伸びのある高音域まで、パワフルでありスムーズ。

そして爽やかな笑顔。

 

 

今回は 『Voice of Buoy』のレコーディングメンバーである Silent Jazz Case とのライブ。

島さんが、山下達郎さんとユーミンを例に挙げて、弾き語りに合う曲と合わない曲があることを話されていたが、『Voice of Buoy』のナンバーにこのメンバーのグルーヴ感はこの上ないマッチング。

記号で表せない音のメリハリであったり、あうんの呼吸による絶妙な間であったり、全員が一体となって強靭なうねりを生み、ボーカリストの枠を超えて表現者としてのスケールが増したSOAさんは水を得た魚で、そのうねる波を華麗に泳ぐ。

何度かのメンバーチェンジを経ているが、当分はこのメンバーで行ってもらいたいと思わせる充実ぶり。

この日はケニーズからほど近いブラジルコーヒーで、以前のレコーディングメンバーである魚返明未さん(pf)と井上銘さん(gt)もDUOライブをされていて、彼らも島さんが当時乗っていた「俺のボルボ」でケニーズに連れて来られていたそうだ。

歴代のメンバーやレーベルのアーティストを見ても有能な若手をどんどん見出して、上からの目線ではなく世代に関係なくリスペクトをされている点はチック・コリアと重なる。

音楽配信に積極的なのもそういったフレキシブルな心持ちがあるからなのだろう。

 

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ソウルフルでファンキーなSOAさんのボーカルに先日久しぶりに聴いたフローラ・プリムのバイブスを感じた。

島さんがチックならSOAさんはフローラ。

5月にリリースされたフローラ・プリムの17年ぶりの新譜『IF YOU WILL』から懐かしの『500 Miles High』。

1974年にリリースされたチック・コリアとのアルバム『Light as a Feather』の同曲と聴き比べると当然に音域は低くなっているが、深みと味わいが増していて、とても80歳とは思えない若々しさもある。

 

 

Silent Jazz Case のこれまでのアルバムからのセレクトしてレコード化された『Silent Jazz Case For The Vinyl』。

CDが売れなくなってきた時代だが、レコード盤の売り上げは伸びていて、日本でもCDの売り上げを上回る勢いだそうだ。

どうやら若い世代を中心に浸透してきているらしく、配信で興味をもったその世代の人たちに聴いてもらいたいという思いも伺える。

レコードが復権するとは夢にも思わずプレイヤーを手放してしまった身としては、お気に入りのレコードはCDで買い直しているので、またレコードに戻るのには足踏みをしてしまう。

『Light as a Feather』もその一枚。

聴かなくなったレコードは島さんもライブをされている Tea house Sima の真優子さんがプレーヤーを購入された際にオススメとして何枚かセレクトした内の1枚として差し上げていて手元にはない。

 

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島さんの足元にも及ばないが、才能ある若手バンドをこの地方の方に聴いてもらいたくライブを企画させていただいた。

当日は『Silent Jazz Case For The Vinyl』のジャケ写を撮られた Yasunari Akita 氏にライブ写真を撮っていただくことも決まり、有難い限り。

こういう時の常套句としては、騙されたと思って、、、と言うのだろうが、決して騙したりはしません。

おーたけ@じぇーむず は、弾き語りでもバンドでも、本気と言う名の才能が爆裂してます。