necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

牛田智大 ピアノ・リサイタル

 

2023.3.18 愛知県芸術劇場コンサートホール 牛田智大 ピアノ・リサイタル

 

 

ファン一同からのお花に「デビュー11周年おめでとうございます」とあるように2012年3月にデビューされて11周年、でもまだ23歳。

福島で生まれて直ぐにお父さんの転勤で上海に渡り、6歳からの小学生時代は名古屋で過ごされ、12歳で浜松国際ピアノアカデミー・コンクールの1位を最年少で受賞し、その翌月にクラシックの日本人ピアニストとして最年少でCDデビューされたときは天才小学生ピアニストとして地元名古屋のメディアに取り上げられ、テレビなどでよく拝見した。

「小学生時代を過ごした場所へ1年ぶりに戻ることができて嬉しく思っています。」

とのTwitterでの言葉も愛知県民としてうれしく思った。

 

 

私はサブスクは何も利用していないが、データとしての音が氾濫している今、楽譜に譜面として音を残すしかなかった時代に、作曲家が何を思って書いたのか紐解いた演奏にじっくりと耳を傾けると、その音は細胞に響き、心を浄化してくれる。

日本経済新聞を読むのが大好きで、それが音楽にどう生かされているのかを理路整然と話した小学生は、天才ともてはやされても奢ることなく、テクニックだけでなく人としても磨きがかかり、バッハやブラームスの思いを読んでくれる。

シャコンヌ』のクライマックスではロックを聴いたときにも感じたことのないほど血液が熱くなり、最後の一音が消えていく中、目頭がじんわりと潤んだ。

 

 

この日、愛知芸術文化センター前にあるオアシス21で、名古屋市と友好都市協定を結んだ岩手県陸前高田市との『東日本大震災を忘れない』と銘打った絆の日記念交流イベントが開催されていた。

デビューする年の1年前、音楽家として生きていくことを決めた年に起き、福島県いわき市生まれの牛田さんにとって震災には特別な思いがある。

3月11日を挟んだ東北での講演後にFacebookに綴られた思いをどうぞお読みください。

 

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