necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

2023年映画ベスト10 『市子』 

 

2024.1.3 伏見ミリオン座  戸田彬弘監督 『市子』

 

2023年映画ベスト10

1.PERFECT DAYS  2.市子  3.あしたの少女  4.  5.正欲  6.怪物  7.アンダーカレント  8.コンパートメントNo.6  9.せかいのおきく 10.遠いところ  次点.もう一度生まれる

 

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昨年劇場で鑑賞した映画の中で2位にさせていただいた『市子』をパンフレットを読み込むなど、いろいろ踏まえての2度目の鑑賞。

 


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前回の投稿で市子と母なつみの鼻歌について触れたが、どこかで聴いたことのあるようなメロディーは『にじ』という曲で、その歌詞を噛みしめて観ると心にじんわりと沁みてくる。

市子が夏の晴れ間の急な雨に「最高や!ぜんぶ流れてしまえ!」と叫び、ぜんぶ流れたあとの空には虹が架かっていただろう。

月子とのシーンについても自分なりの答えは出た。

 

 

市子をさがす若葉竜也さん演じる恋人の長谷川が、座布団の座り方で市子がそこに居たことに気付くのだが、そんな座り方あるか?と気になっていたが、確かにくせのある座り方だった。

そういうことを確認しながら観るのも2回目以降の楽しみ。

 

 

杉咲さん目当てで鑑賞した『法廷遊戯』では、クライマックスの面会室での壊れ方は『接吻』での小池栄子さんを彷彿させるくらいの狂気を感じ、そのシーンを観られただけでも十分に価値があった。

 

ミリオン座のディスプレイも狂気的。

パンフレットでは黒澤明監督『羅生門』と野村芳太郎監督『砂の器』との関係性について触れていたが、もうひとつ私が加えるならば『砂の器』と同じ松本清張原作・野村芳太郎監督の『疑惑』。

桃井かおりさん演じる鬼塚球磨子のように男に悪魔と言わせる川辺市子。

ラストシーンもおそらくそうだろうと仄めかすだけで、疑惑のままである。

桃井さんあっての球磨子だったし、市子も杉咲さんだったからこそ傑作になったと言える。

 

 

ミリオン座へ今年の映画初めに向かう前に今年のジム初め。

筋トレ開始初日から、体重-0,8kg、筋肉量+3.7kg、体脂肪率-6.7%。

先月から、体重+1.0kg、筋肉量+2.3kg、体脂肪率-2.4%。

筋トレを始めて6ヵ月、浮き沈みはあるものの1ヵ月1%くらいずつ体脂肪率が減ってきている。

今年は昨年よりも減るペースは落ちるだろうが、年内に体脂肪率15.0%を目指したいと思う。

 


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映画の中で写真が重要なアイテムとなっていて、行ったり来たりする時をカメラの日付表示で表していた。

パンフレットには家族のように4人揃って写真を撮ったときの経緯が書かれていて、みんなが笑顔だった理由がわかる。

その笑顔からどんどん歯車が狂っていき、できることならあの日に戻ってやり直したいとみんなが思っていたに違いない。

「笑い顔の昔の家族の写真」と歌う『狂った朝日』と重なる。