necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

香嵐渓サイクリング&紅葉狩り

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2021.11.11 香嵐渓

 前回の知多半島1周で初の100km越えをして自信を持ったドラゴン服部シェフから「次は鶴舞公園から香嵐渓の往復100kmのコースで、鳥料理店花の木にも寄りたい」とのリクエストをいただいた。

ドラゴン、あまーい!

これまでは平坦な道が多いコースだったが、香嵐渓に向かう猿投グリーンロード長久手からは上るか下るかのどちらかで、同じ100kmでもこれまでのように甘くなく、しかも香嵐渓から花の木まではひたすらキツイ上りが続く。

なので八草からの60kmコースにした。

 

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グリーンロードは何度か曲がったり階段の上り降りが必要なため車内で動画をみてもらいレクチャーしながら八草へ向かい、途中カフェヨシノ長久手店でモーニング。

 

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自転車で香嵐渓に行った気分になれる動画。

大変参考になりました。

 

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スタートは八草ICの近くにある瀬戸万博記念公園 愛・パーク。

愛・地球博記念公園 モリコロパークジブリパーク)ではありません。

八草ICでドラゴンに「最初に少し下ってからしばらく上りが続くけど、上り切るまでは一本道だから先に行っていて」と説明するとかっ飛んで行った。

ボクサー並みの7%以下という体脂肪率を活かして軽々とガンガン坂を上って行く。

対する私は健康診断で生活習慣病予備軍のお墨付きをいただいたメタボなのでちょっと遅れて坂を上り切るとドラゴンがいない。

レクチャー通りに行ってくれていればいいが、嫌な予感。

上り切ったあとは長い下り坂で爽快なのだが、帰りはこの坂を上らなくてはならいなと思うと憂鬱な気分が勝る。

 

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途中で動画の通り左の脇道に入って休憩スペースの西広瀬駐車場に到着すると案の定ドラゴンの姿はない。

ドラゴン、やっちまったなー!

連絡を取ってみるとひたすら真っ直ぐ走っていたので戻るように指示して脇道に入るところを説明するもなかなか来ない。

どうやら今度は戻り過ぎたらしく、脇道に入るところがわからないみたいなので迎えに行くことにした。

さっき下ったばかりの憂鬱坂を引き返して坂の頂点で落ち合った。

1時間以上ロスしてしまった。

 

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グリーンロードから国道153号線に入り旧駅舎を改装したカフェでお茶をする予定だったがこの日はお休みで、あとで調べたら営業日は土日のみとのこと。

おれ、やっちまったなー。

 

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豊田の酒蔵、蓬莱泉(ほうらいせん)の看板。

入手困難でも有名な名酒「空」。

飲んだことは数えるくらいだが、果物を思わせる甘さと角のないやさしい飲み口に後味もスッキリして、まじ美味しい。

また飲みたいなー。

 

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香嵐渓に到着。

 

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まだ緑の部分も多く、見頃は月末辺りかな。

でも、コントラストのある風景も悪くない。

 

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昼ごはんもコントラストが映えるアジアンスタイルあゆごはん。

これを食べたあとに花の木に行きたいというドラゴンだったが、検索したところ4kmちょっとで300m上っているというなかなかの勾配。

現状の疲れと帰りの道のりを考えて却下した。

来年再チャレンジしよう。

 

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食べ歩きをしていると「空」の甘酒を発見。

空は酒粕も手に入りにくいそうで、期間限定とか、他では売っていないとか、そういう言葉にも弱く頂いたところ、こりゃ美味い。

これから香嵐渓に行かれる方、オススメです。

ちなみにアルコール分は1%未満なので、カップ1杯では飲酒にはなりません。

 

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自転車を漕いでいて息が上がって来たとき、毎回頭の中では東京事変の『閃光少女』がリピートする。

「明日まで電池を残す考えなんてないの」と歌詞にあるが、この日はスマホの充電が切れてしまい道のりのデータは前半のみ。

 

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行きだけで39.46kmになっているが、ドラゴンを迎えに引き返した距離も含んでいるので、往復では70kmくらいといったところ。

帰り道、西広瀬駐車場で一休み。

憂鬱坂を上るためのエネルギー補給でシリアルチョコバーを食べている間にドラゴンに先に行ってもらった。

ドラゴンは後半にガタンとペースが落ちるのがわかっていたので、3分くらいの差なら八草ICまでに追いつけると思っていが、『閃光少女』をリピートしながら必死に漕いでもドラゴンに追いつくどころか背中すら見えない。

ドラゴン、とうとう覚醒したか?

やっとの思いで八草ICに着いたがドラゴンの姿はなく、車のところまで行ったのかな?と、愛・パークに行ってもいない???

車のエンジンんを掛けてスマホを充電するとドラゴンからのメッセージがあった。

「リーダーごめんなさい。
また迷ってしまったので八草駅に向かいます🙇‍♂️」

八草駅に移動して待っているとしばらくしてドラゴンがやって来た。

どうやら途中のICで降りてしまったようだ。

そりゃ、背中も見えないわけだ。

帰りの車の中で「痺れた」「痺れた」と、何度も何度も30回くらい繰り返すドラゴンに笑えたが、真っ暗の中での知らない道に確かに痺れただろうな。

お疲れさまでした。

20歳と27歳ならあの程度のアップダウンはへっちゃらだったと思うが、如何せん50歳と57歳、電池は使い果たした。

前回の投稿では映画「ボクたちはみんな大人になれなかった」に共感したことを書いたが、今回は「ボクたちはみんなおっさんになってしまった」と痛感した。

ボクたちはみんな大人になれなかった

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2021.11.10 伏見ミリオン座 

森義仁監督 『ボクたちはみんな大人になれなかった』

 

燃え殻さんが書かれた同名小説の映画化。

燃え殻さんと原作の小説を知ったのは文庫本が発売になったときのプロモーション動画で けもの の『リップクリームダブ』が使われていたことから。

けもの はこれまでに3回ライブを主催させていただいている思い入れのあるミュージシャンで、その短い動画も私を小説にいざなってくれた。

「滅亡しなかった星で今日も生きてる」とはノストラダムスの大予言のことである。

 

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1995年に文通で知り合った「自分よりも大切な存在だった」彼女 (加藤かおり) との別れが物語の起点になっていることから、小説では43歳だった主人公 (佐藤誠) は、映画では2020年に46歳という設定になっていた。

いずれにしても私は誠より10年長く生きていて、ドンピシャの世代ではないが、それでもビタビタに感情移入でき、登場人物は誰しも愛おしく、ドンピシャの世代の方には堪らないだろうな。

ピンポイントで高田良三さんには絶対的にオススメする。

おそらく既に鑑賞済みだと思うが、一応Facebookでタグ付けしときます。

 

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現在から時を遡っていく時代背景を描くセンスには、そうそうと何度も頷いた。

ポケベルに電話ボックス、カセットテープにワープロ

辻仁成が言いそうな言葉とか、テレビからつぶやきシローの声が聞こえたり。

あと、中島らもの小説に、ウォン・カーウァイの映画も。

誠が乗っていた車は何ていったっけ?

 

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安ホテルのテレビで『ノストラダムスの大予言』にチャンネルを合わせていると、誠の会社で作ったテロップが流れるが、誰の記憶にも残らない仕事だそうだ。

 

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伏見ミリオン座のポップは毎回私を楽しませてくれる。

足を止める人は決して多いとは言えないが、少なくとも私の記憶には残っている。

今回も素晴らしい仕事をありがとうございます。

NETFLIX で同時公開されているが、暗い中で大きなスクリーンで観るのはやはりいい。

 

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誠とかおりが付き合うきっかけとなった小沢健二はまったく通って来ておらず、私の世代では佐野元春かな。

20歳のときにリリースされた『VISITORS』には衝撃を受けた。

当時私の周辺ではラップという言葉はまだ周知されておらず、新しいアルバムで全編お経を唱えているという話をしていた。

 

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佐野元春の代表作というより邦楽史の中でも最重要のアルバムと言えよう。

彼の音楽を聴くと気持ちは一瞬にしてあの時代に戻る。

バイト先の先輩が原田知世似の娘を紹介してくれるというので嬉々として行ったが原田知世さんがいるはずもなく、ヒロシ&チーボーのチーボー(とびきりとは言えなくてもそれなりにカワイイ) だったし、ホットドックプレスなどのハウツー本を買ってはデートはその通りにするのが最善手だと信じていて、キッチュ (松尾貴史さん) の言うことをふむふむと読んでいた。

結局、読んだだけだったけど。

 

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エンドロールでは馬の骨の『燃え殻』が流れる。

原作者のペンネームはこの曲名から拝借されていることはお聞きするまでもない。

そしてラストの映像へ。

場内が明るくなっても、あと30分はこのまま余韻を噛みしめたい気分だった。

チーボー、どうしているのかなぁ。

栗林すみれ & 金澤英明 『二重奏Ⅲ』発売記念 Live

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2021.11.9 BUZZLE BUNCH 栗林すみれ (pf) 金澤英明 (b)

 

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開演5分前に到着すると、すでにほぼ満席状態。

空いている席を探しながら店の奥に進んでいくと、最前列のテーブルのひと席が空いていた。

片方の席に座っている女性は、暗い店内にもかかわらず濃いめのサングラスをかけていて、黒いキャップに黒マスク、黒のレザーコートと黒の革パンといった全身黒ずくめのパンキッシュで、「PANIC IN THE ZU: のボーカルかよ」と、ツッコミたくなる出で立ち。

会釈をして腰掛けると、「一応そこミュージシャン席なんですけど」と言われ、そちらを見ると、「えっ、すみれさん?、失礼しました」と、後ろの席に移動した。

網膜の具合はまだ思わしくないのだろう。(6/24投稿の記事をご覧ください)

 

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CDジャケットの内側を見ると、前回ケニーズでのすみれさんのソロピアノをお聴きした日から1週間後、6月27日から29日のレコーディングとなっていて、白の蘭越、紅と黄の蘭越に続いて、今回は緑が薫る蘭越

ジャケットでは幽玄な羊蹄山をバックに二重奏の木が葉音で奏でているようだ。

 

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すみれさんのオリジナル『A Blessed Day』。

蘭越雄大な自然と人々の温かさを満喫されているお二人の楽し気な姿が目に浮かぶ。

すみれさんの深遠なピアノの音色は澄み渡った蘭越の風景を想像させ、金澤さんの寄り添うようなベースによってその風景に奥行きが生まれる。

シンプルなアンサンブルだからこそ、音の余白がよりそれを感じさせるのだろう。

 

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金澤さんのオリジナル『寂-SABI-』。

内面的な豊かさの「わび」ではなく、表面的な美しさである「さび」とされたのは、イケメンだった若き日よりも経年変化によって刻まれた皺や白くなった髭などが醸し出す今の姿に人としての味わいを感じておられるからか。

言葉では説明し難い日本の美意識を、音によって言葉より深いところで気付かせてくれる名曲。

ピアノを弾きながら、振り返るような姿勢で、何度も金澤さんを見つめるすみれさんが印象的だった。

「さび」の美しさを知っているすみれさんの心が「わび」と言えよう。

 

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豊橋に来たい理由はいろいろありますので、詳しくは言いませんが」と、金澤さん。

その理由の一つは『カレーハウス ラジャ』であることは言うまでもない。

ライブの翌日に寄られたご様子である。

私もライブ前に二年半ぶりのラジャで、牡蠣とベーコンの3辛大盛りをいただいた。

「くうーっ」と、思わず唸ってしまう言葉では説明し難い美味しさ。

 

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たえこママさんも相変わらずお元気で、いつものスマイルだが、お店のアイドルがレオ君からクー (クウ?) ちゃんに変わっていて、ご挨拶させていただいた。

 

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店内の写真を見ていたら3年前の今岡友美+『二重奏』のチラシも飾られていたので何気に写真を撮ったら、2ndで「友ちゃん」と呼ばれ、今岡さんが客席 (私の後ろの席に座られていたがまったく気付かず) からステージに上がられた。

2曲お聴きできてラッキー。

ズシリと深いところで心を揺らすエモーショナルな歌声に痺れた。

 

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サインと写真を撮らせていただいたお礼を言うと、蛍光灯が煌々と照らしている中でサングラスを外されてもう一枚。

そのお心遣いがライブの演奏と同様にじんわりと沁みてきた。

この演奏と出会うために音楽を聴いているのではないかと思う時が希にある。

凄いとか素晴らしいとか思えるライブやCDはたくさんあるが、その時の感情はそれとはちょっと違う。

もっとじんわりとした感覚である。

言葉では説明し難いが、音楽が自分に寄り添ってくれている実感がある時にそう思うのかな?

二重奏はこの夜も寄り添ってくれた。

 

iMAcoco 2nd Album 『1(いのち)』発売記念 修善寺山頂ライブ at 夢造作

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2021.10.31 WOOD BOX 夢造作 妹尾美穂 (kh) 阿部篤志 (pf)

 

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JR沼津駅から修善寺にあるライブ会場までは20kmちょっとと、自転車で走るにはちょうどいい距離なので、JR沼津駅まで車に自転車を積んで行って、そこから会場までは自転車で行くことにした。

開演時間に間に合うには早朝に出発しなければならないため、藤井聡太先生の史上最年少三冠達成をお祝いした垂れ幕のかかった瀬戸市役所で期日前投票を済ませた。

 

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しかしながらライブ当日は雨となり、駐車場があることはあらかじめ確認していたので、車で会場まで行くことにして、9時頃に自宅を出発した。

車窓から富士山を見られず残念に思いながら、新東名、伊豆中央道修善寺道路と乗り継いで会場近くまで行くと、そこからは山道。

ナビがないと迷いそうな道をクネクネ登ると、会場の「WOOD BOX 夢造作 (むぞうさ)」が見えた。

けっこうな勾配をかなり登って来たので、自転車だったら間違いなく死んでいた。

雨でまじ助かったが、会場に貼ってあったライブのポスターを見ると、修善寺山頂ライブと書いてあった。

 

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「夢造作」はログハウスの事業所で、ご自宅の1階は「眺望カフェ・アンダン亭」としてカフェの営業もされている。

この遊び心満点のご自宅兼お店は代表で大工の渡辺さんが建てられたとのこと。

2階には露天風呂もあるらしい。

 

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出演者からのお心遣いがうれしいチョコレート。

 

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予約しておいた本日のプレートは、酵素玄米を中心にして、しいたけのシーチキン詰め、とりはんばーぐ、里芋のあんかけ、などがまわりを囲んでいて、プリンのデザート付き。

どれも採りたての味がして美味しくいただいた。

地産地消なんだろうな。

コーヒーも香り高く雑味のない最高の味わいだったので、もちろんおかわり。

 

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khと略したのは鍵盤ハーモニカのことで、鍵ハモユニットiMAcocoによる1stアルバム『0(わっか)』に続く2ndアルバム『1(いのち)』。

その1曲目に収録されている『くもりのち晴れ』からライブは始まった。

美穂さんのピアノは何度もお聴ききしたことはあるが、ライブでの鍵ハモはこの日が初めて。

ピアニストが鍵ハモ?と、当初は訝しさもあったが、これまでの鍵ハモの普及と新たな可能性を追及する活動は、ARTS for the future!事業(コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業)に選ばれるのも当然だと言えるご活躍ぶりである。

そして、目の前での演奏をお聴きして深く納得した。

さざ波から大きなうねりまで、低学年向けのやさしい音かと思ったら神聖さを感じる荘厳な音にも聴こえる、他の楽器にはない奏法での幅広い表現力。

 

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ピアノの阿部さんはこのあと急いで東京に戻って Bunkamuraオーチャードホール八神純子さんサポートをされるとのことで、まじスゲェ。

八神さんは今さら説明するまでもないがピアニストとしても素晴らしく、二人の素晴らしいピアニストからお願いされるとは、それだけでも阿部さんの凄さは伝わると思うが、美穂さんの凄さも併せて、ぜひお聴きいただきたい。

 

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この日のライブでも披露された『キルギスタンの歌』。

鍵盤ハーモニカがグランドピアノと管弦楽団を従えてステージの真ん中で吹く姿を美穂さん以外に誰が想像しただろうか?

この曲でのピアノソロでは、麓からの霧が山頂に舞い上がり幻想的な世界となった。

 

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最初からライブをすることを想定して建てられたのだろうか。

高い吹き抜けが心地よい反響を生み、大きな窓が心地よい開放感を生む。

その中を阿部さんの天使のようなファルセットがゆらゆらと浮遊していた。

こんな環境でライブを楽しめる会場はそうそうないだろう。

 

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天気の良い日には富士山も見えるそうだが、もやっている景色も悪くない。

気分は『雨のち晴れ』といったところか。

『Come Rain or Come Shine (降っても晴れても)』という名曲もある。

この日のライブのために神様が用意された素晴らしい天気である。

 

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1stステージ終了後の休憩時間に美穂さんと何年ぶり?という話になった。

「MCでお子さんが4歳になったと話されていたから、たぶん5年ぶりじゃない?」と私。

Facebookで確認してみるとやはり約5年半ぶり。

あっという間という感覚だが、5年半前に演奏していただいた 「BEEKELEY CAFE」と「らくだう」の、どちらも閉店してしまったことには時の流れも感じる。

阿部さんとのDUOでまた瀬戸を盛り上げていただきたいな。

 

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この日は衆議院議員総選挙の投票日であり、ハロウィーンであり、豊島竜王と藤井三冠との竜王戦第3局の2日目でもあって、ライブ前や休憩中、ライブ後などにYoutube藤井聡太先生徹底応援番組『もりけんTv将棋』で熱戦の模様をチェックした。

14時45分現在、中盤からそろそろ終盤に向かおうかという場面では互角のようだ。

でも本当の意味での互角とはちょっと違う。

圧倒的な終盤力を誇る藤井三冠に対しては、たとえ豊島竜王であっても中盤で少しはリードしておかないと苦しいだろう。

 

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帰り道で浜名湖サービスエリアに寄った際に対局状況を確認すると藤井三冠が勝利されたところだった。

藤井三冠、おめでとうございます!

評価値グラフが先手有利の上向きになってからの勾配はツール・ド・フランスの山岳王でも登れない激坂だった。

少しでも流れが来たら一気にその流れを持っていってしまう恐ろしいまでの終盤力が伺える。

瀬戸市に、瀬戸・尾張旭長久手を放送エリアとする、RADIO SANQ (ラジオサンキュー) というコミュニティFMがあるのだが、もりけんさんがこの放送局の藤井先生応援番組を紹介されたところ、サンキューさんからコメントが来て、もりけんさんがサンキューさんの番組に出演されるとか、瀬戸に来ていただくとか、という話になった。

その中でもりけんさんが「瀬戸を盛り上げたい」と話をされていて、大変うれしく思い、ぜひ実現していただきたい。

藤井聡太先生によって人生が変わった」と話されるもりけんさん。

藤井先生が生まれ育った瀬戸にぜひお越しください。

quartetto Respiro The 5th cafe live in Aichi

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2021.10.29 ジャズ茶房靑猫 

大澤愛衣子 (Vn) 大光嘉理人 (Vn) 福田紗瑛 (Va) 三谷野絵 (Vc)

 

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開演5分前に靑猫に到着するとカウンター席しか空いていない盛況ぶり。

5年目となった『クァルテット レスピーロ』のカフェライブ。

室内楽の究極のスタイルと言われている弦楽四重奏をカフェで気軽に楽しめるというのだから人気があるのもうなずける。

 

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毎回テーマを決めてそれに沿ったプログラムを組まれていて、今回は「5」を表すギリシャ語由来の接頭語 penta の頭文字「P」に因んだプログラム。

『Pについての。』

 

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お洒落なプログラムはフランス料理のコースメニューのようで、まずはアペリティフ代わりのコール・ポーターの『JUST ONE OF THOSE THINGS』。

短めのアレンジでほんのりと心を酔わせ、さあこれからどんなコンサートになるのかワクワクした気分にさせてくれる。

オードブルのチャイコフスキーは4艇の弦の彩りの華やかさを感じさせ、スープにはピチカートだけで奏でる楽し気なヨハン・シュトラウス

ピアソラは2回目のカフェライブから取り上げているこのカルテットの定番で、ドラマチックで聴き応えのある魚料理。

初めて名前をお聞きしたフィリップ・グラス

世間的な認知度は高いと言えないが、こんな曲はいかがでしょうか?と提供してもらえるのもこのカルテットの特徴で、少ない音数を繰り返すことによって響きの面白さを感じる、口直しのソルベ。

肉料理のベートーヴェンは壮大かつ重厚で圧倒的な威厳さに包まれる。

人間が作ったのではなく、天から降りてきたような美しさは、弾く側も相当の覚悟がいるという、今夜のハイライト。

ジェームズ・ハンレイは、ちょっと小粋でお洒落なデザートナンバー。

締めくくりのコーヒーは香り高い響きがするラヴェルの至福の一杯。

余韻が残る芳醇な味わいだった。

 

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アンコールはこういう機会でないと弾けないのでと、鬼滅の刃でもお馴染みの『紅蓮華』。

アンコールのみ写真と動画OKで、カウンターからの1枚。

MCの様子からして、鬼滅をご覧になられているのは4人中1人かな。

そう言う私も観ていませんが、もちろん曲は聴いたことがあって、誰しも楽しめる選曲。

大光さんは『竜とそばかすの姫』の音楽にも参加されているらしい。

 

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普段ジャズを中心に聴いている者としては、ベートーヴェンの曲紹介のときに「この曲を弾くことが夢でした」ということを話されていたのがジャズのライブでは聞かれない良い言葉だなと思った。

ジャズは巨匠と呼ばれる方の曲でもリスペクトしながら自分なりの解釈で自由に表現するが、クラシックは作曲者の意図をくみ取って忠実に再現するため、曲に対する思い入れはジャズとは違うものがある。

演奏が終わったときの空気もジャズとは違ったものを感じて、弦楽四重奏の素晴らしさと凄さに痺れた。

Tadataka Unno Reunion Trio

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2021.10.25 第1部   THE WIZ 海野雅威 ”奇跡の復活” 来日公演 

海野雅威 (pf) 𠮷田豊 (b) 海野俊輔 (ds)

 

2020年の9月にアジア系の人々をターゲットにしたヘイトクライムによって鎖骨を骨折するなどの命にかかわる大怪我をされた海野さん。

ジャズファンでなくてもニュース報道などでご存知の方も多いだろう。

ライブは入れ替え制だったので1部と2部の両方お聴きしたい気持ちもあったが、聴きたい方はたくさんいるだろうし、海野さんもたくさんの方に聴いて欲しいというお気持ちだろう思い、来日公演初日の第1部のチケットをお願いした。

案の定、チケットは直ぐに SOLD OUT となった。

 

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柴田さんのお姿があったので「たまたま名古屋ですか?わざわざ名古屋ですか?」とお聞きすると、有給を取ってライブのために東京から来られたとのこと。

他にも海野さんが渡米される前からの懇親の間柄である外山さんや、オールドカフェの三浦マスターなどなど、お久しぶりのお顔もあって、三浦マスターもわざわざお店を臨時休業して?と思ってお聞きしたら、たまたま定休日と重なったそうだ。

みなさん、海野さんの復活を心待ちにしていた。

 

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そして、誰よりもこの日を待ち望んでいたは THE WIZ のオーナー、良子さん。

この2日間限定の特製プレートに海野さんワイン、来場者全員に記念のカードも配られていた。

海野さんがリハビリのため一時帰国されていたとき、盟友である後藤浩二さんのピアノソロライブにサプライズで WIZ を訪れ、何も知らなかった良子さんはビックリし過ぎたあまり腰を抜かして倒れられたそうだ。

 

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止めどなく溢れ出るイマジネーションとフレキシブルでありながらも鉄壁の親和性。

生憎のお天気の中、雨の雫が水面にぽとりと落ちて広がる波紋のように、3つの音は滑らかに広がって、重なり、客席からのバイブスとも干渉し合って、その一瞬限りの様々な美しい模様を生み出していた。

素人の耳には完全復活したように感じたが、1月に再手術をされるそうで、まだそこまでには至っていないらしい。

それに手術が成功しても後遺症的なものが残る可能性だって考えられる。

それでも「NYで負った痛みより、もらった愛のほうが大きい」と言い切れるお人柄だからこそ関係者が驚くほどの支援が寄せられたのだろう。

 

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細々とでもブログを書き続けていると時々いいことも起きる。

その一番は、前回このトリオの記事を投稿したときに海野さんがコメントをつけてシェアしてくださったこと。

ほとんど読まれていない私の駄文をキッチリと読んでくださり、しっかりと書かれたうれし過ぎるコメントに感激した。

奇跡や天才といった仰々しい言葉は普段は使われないそうだが、今回に関してはいろいろな奇跡が重なったことを実感されたとのこと。

その奇跡は単にミュージシャンとして素晴らしいだけでは起きなかったであろう。

 

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廃盤になっていて中古しか流通していない Yoshio"Chin"SuzukiTrio の『For You』を購入した。

WIZ で入れ換え制のライブをされるのは初めてということで、お客さんや出演者にご迷惑を掛けないか心配されていた良子さんだったが、要らぬ心配だった。

第1部の終了が少し押したが、みなさんサッとお店を出られて、おそらく第2部は滞りなくスタートできたであろう。

カウンターに積まれていたCDも飛ぶように売れていて、あれでサイン会をやっていたら第2部のお客さんと重なっていただろうし、海野さんもご負担だったところ、お店の対応やお客さんを含め、お店を出るまで素晴らしいライブだった。

 

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ライブの余韻は帰りの車の中で。

2006年ニューヨークでのレコーディングなので、海野さんがまだニューヨークに住まわれる前のアルバムになるが、レコーディング中にニューヨークでの生活を夢見ていたのかな?と、当時の海野さんに思いを巡らせてみる。

それにしてもなんという美しさ。

もう10回以上リピートしているが、アルバムタイトル曲のチンさんこと鈴木良雄さんのオリジナルも心に沁みて、文句なしの名盤。

中古CDを買ってもミュージシャンの利益にはならないし高いので、ぜひライブ会場でのご購入を。

但し残っていればの話ですが。

また THE WIZ にお越しくださることを期待して、良子さん次回のライブの予約もお願いします。

『劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ』公開記念 飯塚貴士監督特集

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2021.10.24 シアターカフェ 

『劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ』公開記念 飯塚貴士監督特集

『人生限りある倶楽部』一挙上映&新作・未公開スペシャ

『食事 ~Live on mothing~』

『シアターカフェウオーズ』

 

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NHK Eテレで放送中の1話5分の子供向けアニメ『オトッペ』が映画化され、10月15日より『劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ』として絶賛公開中ということで企画された飯塚貴士監督特集。

と言ってもこちらの企画は子供向けではなく、れっきとした大人向け。

 

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『人生限りある倶楽部』は『オトッペ』よりさらに短い1話1分程度の作品で、それを40話以上一挙上映。

シュールだったり、とてつもなくくだらなかったり、哲学的だったりのカオスな世界。

平面人形劇なのだが、出てくるキャラクターに統一感がないと思ったら、著作権の切れたキャラクターを探して使用しているそうで、そう言われると確かにどれも今っぽくなく、それがいい味をだしている。

人生は永遠ではなく、限りがあるものだから、生きているうちにやりたいことはやり尽くす。

この一挙上映を企画されたしたオーナーの江尻さんもやりたいことをやり尽くしてるなー。

 

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『シアターカフェウォーズ』のときに飯塚監督が書かれた作品。

当時は大須にお店があったが白壁でのウォーズも期待してます。

 

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テレビで『オトッペ』を観たことはないが、上映会に来ていた方の話だと大人が観ても子育てをしていたときのことを思い出して泣けるらしい。

子育て中の方なら知ってるのかな?

 

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西島秀俊さん、斎藤工さん、藤原紀香さんなどなど、声の出演者も豪華な割にはあまり話題になっていないような気がすると思ったら、NHKが映画製作にも関わっているためテレビCMなどの広告はできないそうだ。

なのでクチコミがより大切になってくると思ってネットのクチコミを見たら、めっちゃ評価高いやん!

 

www.youtube.com

 

オトッペ』は音から生まれたという設定で、監督曰く音楽がとにかく素晴らしいそうだ。

子育てとかしてないけど、おっさんが一人で行っても大丈夫か?とも思うけど、観に行こうと思う。

 

theatercafe.blog.fc2.com

 

シアターカフェでの『飯塚貴士監督特集』の後半のスケジュールは10/28(木)~10/31(日)までで、連日14:00~の上映となっている。

 

 

シアターカフェに向かう前に、くもサンドさんの「15時までの営業なのにシフォンケーキをたくさん作り過ぎてしまいました」というTwitterを見て、監督さん達への差し入れを買って行った。

上映会終了後「レモンクリームをいただきましたが美味しかったです」と子供っぽい笑顔で話し掛けていただいた。