necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

Shuhei Kokuryo The Double Guitar Band

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2020.12.20 モナ・ペトロ

Shuhei Kokuryo The Double Guitar Band

國領修平 (ts,ewi) 砂掛康浩 (gt) 伊藤寛哲 (gt) 飛騨勇也 (b) 砂掛裕史朗 (ds)  

 

今年の3月に古市さんのリーダートリオに國領さんと砂掛(康)さんが加わっての ANOTHER DOUBLE GUITAR BAND をお聴きしてから9カ月、コロナ禍で延期になっていた本家の THE DOUBLE GUITAR BAND のライブをようやくお聴きすることができた。

 

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そのレビューでの師弟関係のつづき。

ギターの寛哲さんはバークリーご出身の印象が強く、砂掛さんの生徒だったとは存じなかったが、古市さんと同じ時期に別々の学校で砂掛さんの授業を受けていたそうだ。

砂掛さんについて寛哲さん曰く「ビシビシしごかれましたが、若い世代の感覚に近づいて教えてくださる先生は中々いなかったので、名古屋の神」だそうだ。

ちなみに砂掛さんの教え子は寛哲さんと古市さんの他にも、原努さん、清水行人さん、成瀬明さん等々そうそうたるギタリストが並び、大城直人さんは直接の教え子ではないが小川翔さんの教え子なので教え子の教え子となるそうだ。

風貌もキリストっぽいし、なるほど神かも。

 

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このダブルギターバンドはニューヨークから帰国された國領さんが、他にはない音楽を追求したいという想いで、同い年の寛哲さんに声を掛けて、彼の師匠である砂掛さんにもお願いして結成された。

ロック系ツインギターのバンドはよくあるが、ジャズではギターデュオはあるにしても、バンドでのギター2本はめずらしい。

ロックの場合は分厚い音を求めるが、ジャズはそれよりもハーモニー。

二本のギターが織り成す豊かな色彩によってテナーの輪郭が映える。

1曲でツーパターンのギターソロが聴けるのも面白いし、フルアコセミアコ・ソリッドの使い分けも聴きどころ。

確かに今までに聴いたことのないバンドである。

そして、かつての先生と教え子が師弟関係とは別の新たな信頼関係を構築して、同じステージで張り合いながらも楽しんでいる姿に音楽の素晴らしさを感じた。

 

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國領さんのコンポーザーとしての力量はファーストアルバムで高い評価を得て誰しも認めるところだが、ダブルギターバントのために初めて書かれた『Horizon』に、元々3月にツアーをする予定だったことから名付けた『March』、冬眠をモチーフにしたナンバー (曲名は失念) など、どの曲も魅力的で、このバンドでのアルバムも期待してしまう。

 

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ライブの前に美味しいひと時。

バンドのご好意によるウエルカムドリンクから食後のコーヒーまで、申し訳ないくらいにコスパも高かった。

 

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コロナ禍によって名古屋ブルーノートでの2ndアルバムリリースライブが中止になってしまった寛哲さんがリーダーの QUIN’ KRANTZ 。

12月26日に会場を千種文化小劇場(ちくさ座)に変更してのライブがある。

 

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お昼のコンサートで気軽に楽しめるので是非。

 

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ジャズ茶房靑猫にて、國領さんの師匠のおひとりであるシェイマス・ブレイクの『Live in Italy』からリクエスト。

ニューヨークでは音楽的なことだけでなく、精神的にもたいへん助けられたそうで、ライブではシェイマスに因んだオリジナルも披露していただいた。

青りんごの紅茶に焼きりんごタルトを注文してのダブルりんご、オススメです。

 

ダブルギターとサックスがカッコイイ『ダブルビジョン』

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