2021.1.3 新春を彩る名曲コンサート
2021.1.5 名古屋ヴィルトゥオーゼンニューイヤーコンサート
宗次ホール
年末の風物詩とも言える『第九』をほとんど聴くことなく新年を迎えた。
オーケストラに加え合唱団の大所帯では、密にならざるを得ないし、飛沫も飛び交うだろう。
コロナ禍で大変な状況が続く音楽業界のなかでも、とりわけクラシックへの影響は甚大である。
そんな中、少しでも新年の気分を味わおうと3日と5日に宗次ホールへ足を運んだ。
年配客が多いだろうから客足は鈍いかなと思っていたが、両日ともかなりの盛況ぶりで、要因のひとつとしてチケットの価格もあるだろう。
宗次ホールはお昼の時間帯に気軽に聴けるランチタイムコンサートに力を入れていて、3日の『新春を彩る名曲コンサート』が1000円、5日の『名古屋ヴィルトゥオーゼンニューイヤーコンサート』でも2000円と、うれしい価格設定。
新春を彩るコンサートとあって、どちらも華やいだプログラムであった。
両日演奏された『美しく青きドナウ』では、瑞々しい清らかな流れとゆったりとした優雅な流れの心地よさに少し微睡んだりもした。
落語なら高座から怒鳴られそうなものだが、クラシックの場合、心が安らんでリラックスするのは音楽の効能のひとつでもある。
コロナ禍でずっと気を張った生活をされている方にこそオススメしたいが、医療従事者の方はそんな余裕もないだろう。
お疲れ様です。
コンサート終了後は「元気がもらえた」と、みなさん笑顔で会場を後にされていて、音楽の持つ免疫力を改めて感じた。
高い天井から生まれる残響と、どの席でも同じ様に音の跳ね返りを感じるプレミアムなクラシック専用の空間。
視覚的にも耽美な世界観を感じる。
ご存知の方も多いと思うが、宗次ホールはカレーハウスCoCo壱番屋の創業者である宗次徳ニ氏が「くらしの中にクラシック」のコンセプトのもと、私財を投じて建設された。
敬意を表して中区瓦町店でロースカツカレー3辛400gをコンサート前にいただいた。
元旦に『芸能人各付けチェック』をまんまと見てしまったが、その中で名器による弦楽四重奏を当てる問題があった。
一方はストラディバリウス3挺を含む総額49億円。
もう一方は初心者用の106万円。
これを間違えるか?と自信満々にBを選んだら見事にはずしてしまった。
芸能人もはずされた方のほうが多く、初心者用であってもそれなりの音を出すプロフェッショナルの技量はさすがである。
そして、2月10日には日本を代表するバイオリニスト古澤巌氏の演奏でストラディバリウスが聴けるコンサートがある。
古澤氏には、宗次コレクションの中から A.ストラディバリウス1718サン・ロレンツォExヴィオッティが生涯貸与されていて、ココでの響きは一番だろう。
さすがにチケット代は5000円するが、それでもかなりお値打ちである。
各付けチェックでAを選ばれた違いのわかる一流一般人の方は是非。