2021.8.19 THE WIZ noon(Vo) maiko(Vln) 後藤浩二(Pf)
京都、大阪をまわって来られた noonさんと maikoさんのコラボツアー。
名古屋のピアニストは巨匠、後藤浩二さん。
お二人とも後藤さんとは久しぶりの共演とのことだが、リハから笑わされっ放しだそうで、さすが巨匠。
その様子は写真からも伺える。
ピアノに松本圭司さんを迎えてのコラボアルバム『Seasons』には新型コロナウイルス対策であらかじめサインがされており、「ご挨拶やお話もゆっくりさせて頂きたいのですが、気の抜けない状況と判断しておりますので、愛想のないものになってしまうと思いますが、ご了承頂けたら幸いです」と、maikoさんのFacebookにもあった。
季節にちなんだ4つの名曲と maikoさんのオリジナルに noonさんが歌詞を書かれた『桜咲く』が収められたアルバムを中心に、演奏はトリオの他、noon×maiko、maiko×kyosyo、noon×kyosyo、といったそれぞれのデュオもあって、バラエティー豊かなプログラム。
noonさんとmaikoさんでの『500 Miles』。
バイオリン一本で歌うとなると、複雑なアレンジをしてテクニックを聴かせがちにもなりそうだが、曲の良さを届けるため情感を込めてシンプルに奏でる。
ボーカルは、もの悲しさ、切なさ、故郷への想いを切々と歌い上げ、シンプルだからこそダイレクトに強く心を打つ。
トリオでの『Summertime』。
胸を軋ませるバイオリンにピアノが絡み、ボーカルは包み込むようにやさしく、深い夜の暗さにいずれ訪れることになる眠りのことを思う。
季節を通して様々な感情が巡る、時代に流されない一枚。
2020年秋のツアーより。
4月の maikoさんのソロライブのあと、今度名古屋に来られた時にコーヒーの最高品種『ゲイシャ』を飲んでいただけたらと、やり取りをした。
その事情を THE WIZ の良子さんに説明して、カウンターでコーヒーを淹れさせてもらうご無理を聞いていただいた。
ホットにアイスにカフェオレ、なんでもござれ。
noonさんと巨匠にも飲んでいただければと思って準備万端だったが、ミュージシャンがなるべく接触のないよう配慮されているところで、さすがに私が豆をゴリゴリするわけにはいかず、仕方がないので自分で飲むことにした。
CDのジャケットに合わせて、瀬戸の陶芸家加藤あいさんのいっちん (泥漿や釉薬によって盛り上げの線文を表す装飾技法) によるカップでいただいた。
こういう機会でもないと絶対に買わない豆を挽いてCDを聴きながらまったりとしたひと時。
良い豆と良い器に良い曲があれば下手が淹れてもそこそこ旨い。
CDを聴いていたら久しぶりにこちらも聴きたくなった。