2024.1.13 MOVIX三好
『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスター』
1978年に公開された『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が、半世紀近くの時をワープして4Kリマスターとして公開された。
私のブログのアイコンのブサ猫は、グラフィッククリエーターの渡邊春菜さんにデザインしていただいたもので、顔から伸びているのはひげでなくまつ毛である。
中学の仲の良いクラスメイトからも「ア~ア~」とか言われるくらい長く、松本零士先生の作品には多大な愛着を感じている。
公開当時は中二で、ボロ泣きしたなぁ。
ガトランティスの超巨大戦艦がチュドンすればヤマトはひとたまりもないのにと、理屈をこねて観てはいけない。
暗い劇場の大きなスクリーンと大音響の中で、60歳手前のおっさんの心は中二の時にワープしエネルギーを充填した波動砲に撃ち抜かれた。
こういう体験はテレビやパソコンやスマホの画面では出来ない。
劇場でなければ出来ない。
やはり映画は劇場で観るべきものである。
今でも大した稼ぎではないが、中学生の小遣いで映画を観てサントラを買うのは大変なことであった。
LPが欲しくてもお金が足りなくてシングル盤を購入したのも結構ある。
なので、1枚のレコードに対する思い入れは、サブスクで気軽に何でも聴けて音楽は消費するものとなったデジタル配信とは全然違う。
宮川泰先生のシンフォニック・オーケストラを間接照明だけにした暗い部屋で聴くのがお決まりで『白色彗星』では底知れぬ悪を感じるパイプオルガンのど迫力に圧倒され、ラストシーンで流れる『大いなる愛』には何度も涙した。
映画のエンドロールでは、沢田研二さんの歌う『ヤマトより愛をこめて』にダメ押しされる。
作詞・阿久悠先生、作曲・大野克夫先というジュリーの数々のヒット曲を生み出したゴールデンコンビに編曲で宮川泰先生が加わったまさに無敵艦隊。
アルバムのラストを飾るこの曲はインストメンタルバージョンで、こちらもいいのだが、やはりサントラの締めにジュリーの歌声は欠かせない。
映画のテーマの芯を貫く歌詞も素晴らしい名曲。
「何もかも皆懐かしい...」