necojazz’s diary

ジャズを中心に雑食

haruyoi 1st album RELEASE TOUR <名古屋編>

 

2023.1.24 KDハポン

haruyoi 1st album RELEASE TOUR

菅野咲花 (vo) 梅井美咲 (key) 井上銘 (gt) たいきめん (vib,per,syn) 橋本現輝 (dr)

スペシャルゲスト 君島大空 (vo,gt)

 

 

念願の1st アルバム『euphoria』をひっさげて、神戸、名古屋、東京、それぞれにスペシャルゲストを招いてのリリースツアーで、ゲストの名前を見るとどの会場も魅力的なラインナップ。

君島大空さんがスペシャルゲストの KDハポンは sold out 、おめでとう!

ずっとお聴きしたかった君島さんだが、中村佳穂さんの京都ロームシアターでのライブでギタリストとしては一度お聴きしていて、個性的なフレーズが滅茶苦茶テクニカルで鮮烈なカッコよさだった。

この日の名古屋は朝からの雪模様で、雪が降ったり晴れたりというのを何度も繰り返していて、時折雪雲の切れ間から明るい光が差し込む空は神々しくもあった。

君島さんの中性的な歌声はそのときに見た光景のようで、雪のような冷たさと眩しい日差しのような暖かさを感じた。

ギタリストとしてもボーカリストとしてもサウンドリエーターとしてもエッジが効いていて、唯一無二という言葉がピタリと当て嵌まる。

 

 

ハポンに入ると、ドラムにヴィブラフォンにシンセなどが並んでいた。

名古屋初ライブはDUOだったのに井上銘さんが加わることは知っていたが、レコーディングメンバーであるたいきめんさんと橋本現輝さんも加わることは店長のモモジさんも直前に知ったそうで、うれしいサプライズであった。

 

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ギターを借りたりマックを差し入れしてもらったりと君島さんもレコーディングに協力されているそうだが、関西人はマックではなくてマクドだろう。

前回の投稿で東京に染まっていないと書いたが、徐々に東京に染まってきているようで、菅野さんは髪の毛まで染まっていた。

 

 

ライブ前はそう思っていたが、いざライブが始まると髪の毛は染めたのでははなく、東京という精神と時の部屋での修業によってスーパーサイヤ人化していたのだったとわかった。

感情を込めた歌声はコントロールも十分で大人の雰囲気も増してエグいくらいの進化を遂げていた。

 


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それを一番感じた曲『その視点』(詩:三角みづ紀)。

三角みづ紀さんの詩は小田朋美さんも『北へ』(アルバム『グッバイブルー』に収録) を取り上げていて、いつまでも色褪せず心に残る名曲だが、それと同じ温度を感じる素晴らしさ。

梅井さんは歌にそっと寄り添い、ライブを通して派手なプレーはなかったが、その寄り添い方に大人を感じた。

客席の中で梅井さんの凄さを一番知っているという自負はあるが、一段と深みのあるアーティストになられたようで、益々魅力を感じる。

 

アルバムに収められている曲はすべて何曲目ということまで菅野さんから説明があり、曲順にも相当な拘りがあるのと、宝物のようなアルバムだという思いも伝わってくるが、天然トーク満載のMCもスーパーサイヤ人

 


君島さんが加わってのアンコールの2曲目、ライブ最後のナンバーは敢えて曲名も誰の曲かも言わず締めくくった。

芸術的で実験的で夢の中で菅野さんと君島さんの囁きを聴いているような微睡。

何の予備知識もなしでただ純粋にこの世界に浸って欲しいということなのだろうか。

ライブが終わってから菅野さんに曲名をお聞きすると、君島さんの『世界はここで回るよ』だと教えていただいた。

どうりで君島さんの声とマッチするはずだ。

ということで、何種類か置いてあった君島さんのCDの中からこの曲が入っている『映帶する煙』を購入した。

 


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今にも壊れそうで、ライブの最後にというより、世界の終わりに流れるような曲。