2023.11.4 金山ブラジルコーヒー 『ピーターバラカン出前DJ』
ピーター・バラカンさんが大学生時代 (1969年~1973年) に衝撃を受けた曲というテーマでの出前DJ。
この時期は今までに聴いたことのないような音楽が立て続けに出てきたということで、素晴らしいというよりもえげつないという言葉が似合う名曲がズラリ。
中でもレコードの片面1曲というなかなか歌が出て来ない曲は完全にツボだった。
チック・コリアの中で一番好きな曲は?と聞かれたら (実際に聞かれたことはないが) アルバム『AGEIN AND AGEIN』の最後に収録されている『TWANG』と答えることにしている。
ぜんぜんキャッチーじゃないし、美しいという感じでもないし、唸るような名演奏でもないが、テーマにもっていくまでじらしにじらしてからのカタルシス的な気持ち良さは堪らない。
以前に『ジャズ茶房 靑猫』で、ひとりのミュージシャンを取り上げて高橋マスターが解説をするというジャズ講座をやっていて、マスターのお話しの後に参加者がテーマに沿った曲を持って来るコーナーがあり、それぞれが持ち寄った曲をレコメンドのあと聴くのを毎回楽しみにしていた。
ある日のテーマが「私だけが知っている」ということで、17歳でデビューしたばかりのアルメニア人ピアニスト、ティグラン・ハマシアンの『World Passion』を持って行った。
ティグランのことはまったく知らなかったが、アリ・ホーニグがドラムを叩いているということで購入して、これまでまったく聴いたことのない音楽に衝撃を受けた。
あと、チック・コリアのトリオで聴いていたアヴィシャイ・コーエンの『ADAMA』。
こちらも「何これ?」って感じで強い衝撃を受けたのをよく覚えている。
人が薦める曲を聴きどころなど教えてもらいながら聴くのは楽しい限りである。
ましてやそれがピーター・バラカンさんなら尚更。
ピーターさんが何度も「魔法にかかった」という言葉を使われていたが、まさにピーターさんの魔法にかかり、最高の時間を過ごさせていただいた。
次回も楽しみである。
イベント終了後のサイン会の列にシンガーソングライターの小向定(サダム)さんの姿があった。
ずしりと重い衝撃を受けた映画で、以前に上映会をさせていただいた『カンタ!ティモール』の助監督兼音楽監修もされていて、ガタイも声もデカいので、やたらと目立つ。
ポルトガル領であった東ティモールは1975年に独立を宣言し、それに対してインドネシアが介入し軍事侵攻により併合したが、国連安保理はインドネシアによる併合を認めず、インドネシア軍に撤退を要求、国連総会もインドネシアの侵略行為として非難し住民自治権擁護決議を可決したが、このときアメリカ、オーストラリア、日本は反対に回ってインドネシアの併合を承認し、紛争は激化して東ティモールの人口60万人のうち3分の1にあたる20万人近くもの命が失われた。
このことを知る日本人が少ないのは加害者側の日本ではほとんど報道されなかったから。
https://theatercafe.blog.fc2.com/blog-entry-151.html
私が主催させていただいたのは10年以上前だが、今こそ観るべき作品で、この地方では12月9日(土)に名古屋市昭和区で『カンタ!ティモール』上映会&広田監督トーク会&ライブがあるので伺おうと思う。
是非!
サインや写真やお話しなど、電車の乗車時間ギリギリまで笑顔での神対応のピーターさん。
最後尾に並んでいた私まで順番がまわってくるはずもなく、失礼ながらリュックを背負うところを撮らせていただいた。
2017年5月の浜離宮朝日ホールでのティグラン・ハマシアンのソロコンサートで、私の左斜め後ろの席にピーターさんが座られ、「おっおっ!」と思ったが、プライベートで来られている様子だったので当然無作法はしなかった。
でも、この日は仕事ということで無作法すみませんと、お店を出るところで少し話をさせていただいた。
先月あったティグラン・ハマシアンの来日ライブは「行きたかったけど仕事の都合で行けなかったです」と残念そうな表情。
金山駅前の交差点まで歩く間に「私の一押しのピアニストで曲も演奏も素晴らしいので是非聴いてください」と、山田磨依さんのCD『Damase Piano Works』を手提げカバンの中にねじ込ませていただいた。
磨依さんについてもダマーズについてもまったく説明が出来なかったので、これを読んでいただけたらうれしいのだが。